がんは日本人の死因で最も多く、今や2人に1人ががんにかかると言われている。加齢やストレスなどで免疫力が低下すると、がん細胞を排除できずに増殖してしまうからだ。最も重要なのは早期発見である。ステージ1、2で発見できれば、ほとんどのがんの生存率は飛躍的に高まります。
早期発見のためには、がんの兆候に気づくとともに、定期的な検診を受けることが大切です。今日のテーマは、正しい知識でがんを早期発見すること。経験者が語るがんのサインや、自宅でできるがんのリスク検査などについてご紹介します。
早期発見があなたの命を救います！経験者が語るがんのサイン
今日のテーマは「早期発見が命を救う」です！経験者が明かすがんのサイン」です。がん細胞が作られるのは年齢も関係しており、がん細胞を排除する免疫力は加齢とともに低下し、がんが増えやすくなります。がんを早期発見できれば、手遅れになることなくがんを克服できる。
早期発見であれば、がんの5年生存率は80％を超える。がんの種類によっては、自分でその兆候に気づき、治療につなげることも可能だ。
現在57歳の渡辺さんが語ってくれた。体調の変化に気づいたのは45歳のとき。最初は朝起きると体がだるく、そのうち微熱が出るようになった。倦怠感と微熱が1カ月続いても病院には行かなかったという。
ところがある朝、ネクタイを締めたときにしこりを感じ、嫌な予感がしたので、渡辺さんはすぐに病院を受診した。主治医は、血液がんの一種である悪性リンパ腫と診断した。
症状は倦怠感、微熱、しこり 血液がん 悪性リンパ腫とは？
悪性リンパ腫は、血液中の白血球の一種であるリンパ球のがんです。典型的な初期症状はリンパ節の腫れです。首や脇の下、脚の付け根などのリンパ節が腫れることが多いです。また、消化管や内臓を含む全身のリンパ組織に発生することもある。
渡辺さんのがんは首の一部分に限局しており、幸いにもステージ1の早期がんだった。しこりは日に日に変化し続け、2センチから10センチになるのに1カ月かかった。悪性リンパ腫のしこりの多くは、特に痛みもなく徐々に大きくなっていく。一方、渡辺の場合は月単位で進行する速いがんだったため、しこりのわずかな変化にも気づき、早期治療につながった。
また、当時はただの風邪だと思っていた微熱や倦怠感は、免疫細胞ががん細胞を攻撃する際に出る炎症物質が発熱をもたらす全身症状だった。彼は半年間の治療を乗り越え、今は家族と楽しく過ごしている。
ガン？ただの風邪？見分けるポイントは2週間。
目に見えやすいがんには、悪性リンパ腫のしこりのほか、乳がんのしこり、子宮体がんの不正出血、舌がんの口内炎などがある。
がんを見分けるポイントは、症状が2週間以上続くときは、がんを含む病気を疑って検査を受けたほうがいいということです。しかし、多くのがんは必ずしも初期症状が現れるとは限らず、症状が現れた時にはがんが進行しているケースも多い。死亡者数の多いがんのトップ5は、ほとんどの場合、前触れもなく進行するがんである。
早期発見が命を救う！経験豊富な患者が明かすがんの兆候
6年前、ステージ3の肺腺がんと診断された人は、咳の回数が増えただけでは済まないと当時感じていた。
初期症状がない場合もある！がん経験者が明かすがんのサイン
6年前にステージ3の肺腺がんと診断された佐武裕子さんは、1年前には初期症状はなかったものの、診断される1カ月前から倦怠感と微熱があったという。
乾いた咳が頻繁に出るようになり、「しんどいなあ……」と思ったという。症状が悪化し始めた頃、たまたま受けた健康診断で肺に影が見つかった。進行期ステージ3の肺腺がんと診断された。
サインは倦怠感、微熱、咳などの初期症状がない肺腺がんとは？
肺腺がんは、症状がなかなか出にくい末梢型が特徴です。逆に中心型は気管支やその周辺にできるがんで、喫煙が原因となることが多い。咳や血痰が初期症状です。
末梢型は生活習慣など原因がはっきりしておらず、症状が出る頃にはかなり進行している。肺腺がんはレントゲン検査で発見しやすいので、その点では早期発見しやすいといえます。
検査で早期発見を目指します！肺腺がんの特徴は？
がんが臓器に潜みやすい中心型に比べ、末梢型は早期発見しやすい。佐武裕子さんは毎年健康診断を受けていたが、その中にレントゲン検査が含まれていなかったため気づかず、2017年の健康診断でたまたまレントゲン検査が含まれていたため、そこで気づくことができたという。今も経過観察を続けながら、友人と趣味を楽しむなど、明るい生活を続けている。
早期発見を目指すがん経験者の思い
早期発見のためには、「判断できる正しい知識と健康診断が大切」「異変を感じたら、誰かに相談できる場所を作っておく」ことと語った。
早期発見が命を救う！受けるべきがん検査とは？/がんを予防するために気をつけたい生活習慣
国が推進しているがん検診には、主に5つの検査があります。各部位のX線検査、内視鏡検査、便潜血検査などだ。
胃がんは50歳以上で2年に1回、肺がんと大腸がんは40歳以上で1年に1回の検査が推奨されている。
乳がんは40歳以上で2年に1回、子宮頸がんは20歳以上で2年に1回の検査が推奨されている。そもそもがんにならないためには、禁煙や適度な飲酒、バランスの良い食事など、体調を整えることが必要だ。
たった唾液1滴でわかる！自宅でできるがんリスク検査
たった1滴の唾液で6種類のがんリスクがわかる「サリバチェッカー」が2020年に実用化され、今かかっているかどうかのリスクがわかる。
自宅で唾液を採取して転送すれば、約2～3週間で結果が届く。測定に必要な量は0.1ミリリットルあれば可能。
