＜がんとは？＞
私たちの身体の細胞は、毎日たくさん死んでいます。それを補うために、細胞分裂を毎日数千億回行い、遺伝子をコピーしているそうです。
しかし、その時にコピーミスがあると、細胞が死ななくなってしまうのだとか。
これが「がん」という病気。
先生によると、長く生きているとコピーをする回数もその分増えるので、がんは一種の老化とも言えるそうです。
日本人の死因1位「がん」。
今や男性の3人に2人、女性の2人に1人が発症し、そのうち4人に1人が命を落としているといわれている。
そんな厳しい現実に立ち向かうべく、医療技術は日々進化しています。
がん治療の3本柱は放射線、抗がん剤、手術。
ノーベル賞受賞の研究をもとにした抗がん剤がある。
最前線のがん治療にせまる。
初の国産の手術支援マシンがあるという。
愛知県豊明市にある藤田医科大学病院にやってきた。
宇山先生が案内してくれる。
手術支援マシン「hinotori」だ。
繊細で正確な作業が行える。腹腔鏡手術は人間の手で行う。
4本のロボットアームを使うことで、限界の幅ができた。
コックピットから4本のロボットアームを操作し、従来の鉗子ではできなかった手首のような動きも実現できる。
腎臓がんや 前立腺がんなどに保険適用で治療可能だ。田中さんはhinotoriで前立腺がんを摘出。
遠隔操作手術もできる。
昨年行われた実験では30km離れた場所での遠隔操作に成功した。
がん治療最前線 2 放射線 がんを狙い撃ち！MRリニアック
がん治療最前線2022がテーマだ。
がんは転移するイメージがあり、治療にはダメージがあるイメージがあるという。
東京大学大学院医学系研究科の中川先生が登場。
がんは一種の老化だとのこと。
遺伝子の老化といえる病気だとのこと。
細胞分裂は毎日数千億回行われる。
がんは遺伝子のコピーミスによって生まれる死ななくなった細胞だとのこと。
日本が世界で一番長寿になった。
世界でがんが一番増えやすいということだ。
がんは国民病だ。遺伝はがんの原因の5パーセントだという。
生活習慣などが大事だとのこと。遺伝より生活習慣のほうが大事だとのこと。運もあるという。
リンパ節への転移がない状態。これがステージ0だ。
がんが筋肉の層にとどまっているとステージ1。
ステージ2は筋肉を超える。
ステージ3はリンパ節へ。ステージ4は、がん細胞が血液にのって全身に広がっている状態だとのこと。
大腸がんは、ステージ1だと95パーセントの生存率。
ステージ4は20パーセントだ。
乳がん、子宮頸がん、肺がん、食道がん、頭頸部がん、前立腺がんなどが、保険適用で治療可能ながんだ。
従来の放射線治療は、事前にCTでがんの位置を撮影。
その画像をもとに、放射線照射中に呼吸などの動きでがんがずれる事を想定する。
がんの周囲に10～20mmほどのりしろをつけて照射する。
健康な組織にも影響を与えてしまう。
しかし精度はアップした。
前立腺がんのステージ2だった菊地さんは、MRリニアックという治療を受けたという。
がん治療最前線 2 放射線 がんを狙い撃ち！MRリニアック
MRリニアックとは放射線治療装置「リニアック」とMRIとを合体させた装置である。
MRIで体内をリアルタイムで観察しがんや臓器の位置を設定する。
がんに高い線量があたるセッティングでピンポイント照射が可能である。
従来の治療は分割照射で健康な組織を守るため少ない線量で数十回照射する。
この治療は1回に当てる放射線の量を増やすことで分割照射の回数を減らせる。
放射線治療は効き目に個人差がある。
中川さんは現段階では100％実現されてはいないがそれに近いところまではきている等と話した。
放射線治療は99％が保険で受けることができる。
前立腺照射で5回の照射、医療費全体で約60万円、3割負担で約20万円である。
がん治療最前線 3 抗がん剤 ノーベル賞受賞のメカニズムを活用した新薬
従来の抗がん剤はがん細胞を直接攻撃する治療法。
免疫チェックポイント阻害剤は免疫細胞を活性化させて攻撃する。
保険適用で治療可能ながんは非小細胞肺がんや胃がんなどである。
佐藤さんはステージ1の非小細胞肺がんが判明し症状がないまま進行することもある。
切除後、リンパ節に転移。注目されているのはニボルマブである。
京都大学の本庶佑教授が行った研究はPD-1の働きである。
PD-1は他の正常な細胞を攻撃しないためのブレーキを働かせる役割がある。
がん細胞とキラーT細胞の結合を阻害するニボルマブの開発に成功。
免疫活性化でがん細胞を排除できるようになった。
佐藤さんは3週間に1回点滴をし1年ほど投与した。
ニボルマブはメラノーマに有効である。
ニボルマブは世界で初めて悪性黒色腫に保険適用されている。
効果の個人差については日々研究が進められている。
副作用もある。
中川さんは全身に転移があって余命を宣告されるような患者さんが完治したということも起こっている等と話した。
がん治療最前線2022 始めよう！大人のがん教育
心がけておくべきことはがんを知っておくべきとのこと。
中学校と高校ではがんを習い始めている。
