夏の季節に頭痛や倦怠感、発熱などの症状が現れると夏風邪や夏バテが疑われるが、熱中症の前兆の可能性も紹介する。専門家によると、風邪の初期症状と熱中症の初期症状は似ており、見分けがつきにくいという。熱中症に気づくのは難しく、対応が遅れれば命を落とすことにもなりかねない。
滝裕可里は熱中症の経験がある。当時暑い日で長時間室内にいたが、15分ほど外に出たところ、頭痛と吐き気の症状が出て歩けなくなり、救急車で救急搬送されたという。伊藤医師は、熱中症とは高温多湿により体温調節がうまくいかなくなる症状であり、室内でも脱水症状により様々な症状が出ることを説明した。
夏風邪や夏バテと間違えられる 徐々に進行する熱中症の症状
じわじわ熱中症を経験した3人が、当時の状況や症状について語った。昨年熱中症になった伊藤さんは、数日前からこむら返りが起こるようになり、通勤途中にめまいがしてまっすぐ歩けなくなり、熱中症の自覚はなく風邪だと思ったが熱中症と診断された等と話す。伊藤医師は、熱中症は脱水の症状であり、脱水によって引き起こされる症状の一部は風邪の症状と似ていると説明する。脱水症状が起こると血流が悪くなり、汗を出す器官への栄養や酸素の供給が減り、体の痛みや体温が高くなるなどの症状が現れる。風邪と勘違いして温めすぎると、熱中症を悪化させる。
滝裕可里さんは熱中症になったとき、倦怠感、頭痛、生あくび、めまいなどの症状が出たという。伊藤医師によると、あくびは風邪の症状ではないが、熱中症では眠くないのに生あくびが出ることがあり、咳や喉の痛み、鼻づまりは熱中症ではなく風邪の症状だという。
温度と湿度を設定できる人工気象室で夏の暑さを再現し、20代と60代の男女で検証を行った。若者は暑さに反応して汗をかき、頻繁に水を飲んだが、高齢者はまったく水を飲まず「暑くない」と答えるなど、飲む水の量に大きな差が見られた。部屋に入ったときの体温の上がり方は皆同じだった。
熱中症だと気づかないのか？喉の渇き】を感じない脱水…。
高齢者は喉の渇きを感じにくい。体内の水分が減ると喉の渇きを感じる「口渇中枢」が加齢とともに衰える。皮膚の温度センサーも衰え、暑さそのものを感じにくくなる。室内での熱中症患者の多くは65歳以上で71.3％とほとんどである。脱水と感じにくく風邪や夏バテと勘違いしてしまう可能性がある。意識して1日1～1.5リットルの水を飲む習慣をつけることが大切です。
朝も要注意です！脱水症状の危険【涼しい時間帯】も熱中症の原因に
伊藤さんらに症状が現れたのは午前7時頃で、時間帯別の熱中症救急搬送状況を見ると、午前6時から増え始め、午前中に多く報告されている。朝の脱水症状を防ぐには、水分を摂ることとともに、朝食をきちんと食べることが大切です。食事から水分と塩分を補給するのです。
じわじわ熱中症の早期発見 脱水症状のセルフチェック
爪で脱水症状をセルフチェック：親指を5秒押して離し、3秒以上白いままなら脱水症状の可能性があります。
熱中症になりやすいNG行動 服装は？日傘の選び方は？
熱中症になりやすいNG行動 クイズ.
1問目、
熱中症予防のために何を変えるべきか？帽子、ノースリーブ、ズボン、サンダルです。
帽子は首の後ろを覆わないのでよくない。首の後ろには太い血管があり、直射日光は体温を上昇させやすい。つばの広い帽子が首の後ろを日差しから守る。
熱を吸収しやすいノースリーブや黒いサンダルは避け、通気性の良い長袖を選ぶ。
紫外線は目に当たって角膜を刺激するので、サングラスを推奨する。脳が紫外線を防御しようとして疲労が蓄積するので、UVカットのサングラスをかけることで全身の疲労軽減が期待できる。
この日傘のどこが問題？
白とレースである。白は日差しを跳ね返すが、落とし穴がある。
白は太陽光を跳ね返すが、地面からの反射で頭が熱くなる。内側は黒の方がいい。
熱中症を引き起こすNG行動 料理の落とし穴とは？
3つ目の質問は、この夕食を作る際のNG行動とは？
茹でる、煮る、揚げる。夏のキッチンは温度も湿度も上がります。湿度が高くなると汗が蒸発しにくくなり、体温を下げる発汗作用が妨げられる。温度と湿度は危険度で表され、温度が27℃でも湿度が高いと注意信号となる。台所でお湯を沸かすと、沸騰後5分で温度は3℃、湿度は11％上昇する。電子レンジの使用をお勧めする。
応急処置のスペシャリストが教える熱中症の対処法
熱中症の対処法は、涼しい場所で休み、水分を摂ること。経口補水液などの塩分を含む飲み物、塩飴、タブレットなどで補給する。自分で水が飲めない、動けない場合は救急車を呼びましょう。
まとめ
熱中症は、暑さによって体温調節がうまくできなくなり、体温が上昇してしまう状態です。熱中症には、熱射病、熱けいれん、熱疲労の3つのタイプがあります。
夏風邪や夏バテと間違えやすいのは、じわじわ熱中症と呼ばれる熱疲労のタイプです。熱疲労は、暑さに長時間さらされることで起こります。 熱疲労の主な症状は、だるさ、頭痛、吐き気、発汗などです。
夏風邪や夏バテとの見分け方は、以下の点に注意するとよいでしょう。発熱があるかどうか：夏風邪は発熱がありますが、熱中症は発汗によって体温が下がることもあります。
- 喉の痛みや鼻水が出るかどうか：夏風邪は喉の痛みや鼻水が出ますが、熱中症は出ません。
- 食欲不振や倦怠感があるかどうか：夏バテは食欲不振や倦怠感がありますが、熱中症は吐き気や頭痛などの強い不快感があります。
もし、自分や周りの人が熱中症になったと思ったら、すぐに涼しい場所に移動し、水分や塩分を補給しましょう。症状が重い場合は、救急車を呼んでください。
