
グラングリーン大阪で開催中 安藤忠雄展、
大阪を拠点とする世界的な建築家、安藤忠雄さん。
大阪の工業高校を卒業された後、なんと独学で建築士の試験に合格されて、建築家の道を歩み始めたという方ですね。
世界を放浪した後、28歳で事務所を立ち上げた。
安藤建築といえば、やっぱりコンクリートの打ちっぱなし、あとは特徴的な幾何学的なフォルム 形、独自のスタイルで、世界でもほんとに有名な建築家のお1人なんですが、
人柄っていうか、キャラクターもすごく強烈な方で、今、83歳でいらっしゃるんです。
ガンのために内臓の胆嚢、胆管、十二指腸、膵臓、脾臓、5つの臓器を手術で摘出されたんですけども、全然元気なんですよ。
今でも持ち前のエネルギッシュさは変わってないんです。
2020年には自ら立ち上げたプロジェクト「こども本の森 中之島」が完成。
建築を超えたいろんな分野で活躍を続けられてます。
実はこのMBSの近くに安藤先生の事務所がありまして、
我々社員とかスタッフ、時々お見かけするんですよ。
近所で、すごい亀井さんも
何回かお見かけした。ホテルのレストランでよく食事されるんですけど、ああ、安藤先生だ。
と思って、個人的には20年以上前になると思うんですけど、テレビ番組で1度だけインタビューさせていただいたことがあります。
すごい。
勝手にね。はい。厳しくて怖そうなイメージを持っておったんですけども、大阪出身の大阪人、もう、どんどん本音でお喋りが止まらないんですよー。
テレビのインタビューだから、このコメントが欲しいと思って。
質問を当ててく。お答えいただくという形でキャッチボールしてくんですけども。
もう、あの先生、どんどん後から後から話したいことが湧き出してくる感じで。
最後の方はね、テレビの取材なのか、ラジオのトーク番組なのかわからないぐらいね。
そんな雰囲気になったのをちょっと覚えてます。
そんな安藤忠雄さんの建築や活動の歩みを一堂に展示した展覧会、
イベントがJR大阪駅北 グラングリン大阪で開かれています。
行ってまいりました、私。
私なりの注目ポイント。
この時間は2つご案内したいと思います。まずはこちらです。
安藤建築を体感、
体で感じられるっていうことです。50年以上にわたる仕事の成果を、会場では設計図、模型、映像などで展示しております。
たくさんあるんですけども、個人的にうわって思ったのが。
北海道の星野リゾートトマムにある水の教会という建築作品があるんですが、
これがね。
実物大で再現された部屋があるんですよ。
教会のベンチ。全く同じものがフロアに並んでます。
座ります。そうすると、目の前が180度のスクリーンになってまして。
現地のトマムの森に十字架がボーンと水の上に建てられてる。
この風景でずっと座ってると、昼から夜にスクリーンの景色が変わり、さらには夏の緑から冬のトマムですからね、雪景色一面の姿に変わっていくっていうことなんです。
じゃあ、ここに行けば1年間のドラも見れ、
見れる、見られるっていうことなんです。実はね、まりこさん。
私、ここ、現地に行ったことがある。たまたま3年前の夏に。
最後の家族旅行と題しまして。
なんで最後なのよ。
いや、息子おっきなったから、社会人だから。
あの、奥さんと私と息子の3人で、レンタカー借りて、新千歳空港からアルファリゾートトマムのこまでぐっと回って、旭川とか回って帰ってくるってのがあったんですけど。
はい、そのトマムリゾートに泊まらせていただいたところで、いや、安藤忠雄さんが作られた教会がありますよって言って、見学させて、自由に見られるんですけども、一旦、まさにそのままの景色がグラングリーン大阪の会場にあって、ちょっと感動しました。
うわ、そのまんまだなと思って。いや、でもそっか、アイデアも素晴らしいし、現地の環境をそのまま自分の建築作品の中に取り入れるっていう発想の柔軟性っていうのも含めて、ぜひ体感していただけたらなと思います。
会場最後の部屋は、壁から天井にかけて360度映像の展示室です。
これもすごいんですけど、元々巨大な大仏があって、霊園に。
でも、周りの住民の方からちょっと違和感あるわとかね、お声があったのかな。
安藤さん、ちょっとこの大仏を覆う建物を作ってほしいんや、
大仏で作ってほしいんやっていうオファーがあって、造ったのが、大仏を頭まですっぽり覆うラベンダーの丘で、ラベンダーの丘状にして建物を、頭のところは空間にしてスポッと開けるんですよ。
そうすると、夏はラベンダーの花に覆われた形で。
中、下側に来ると大仏様を見上げて拝める。
冬は、外から見ると雪ですっぽり覆われるじゃないですか。
覆われた雪山の真ん中がぽつんと大仏様の頭だけ見えると、頭のほんとに見えるか見えないかぐらいの感じで、自然、周りの自然と一体化するっていう。
周りの住民の方も含めて、いいもん作っていただいたなっていう風に感動する。
これが360度スクリーンで見られるんです。
すご。それ。ラベンダーってほんまに香りがしたりするんですか?
そこまでは展覧会ですから現地に行って確認してください。
あと、めちゃめちゃ細かいところで申し訳ないんですけども、会場にベンチがあるんで、座れるんです。
はい。鉄製のフレームに布製のクッション。すごいシンプルなものなんですけど、試しに座ったら。
見た目以上にふわふわしていて、座り心地がいいんですよね。
この椅子めっちゃいい。って思って。似たようなデザインの他でもいくらでもあるんですけど、全然違うんです。
これも安藤さん?いや、それは確認できなかった。
さすがにね、ベンチまでは作られてないと思うんです。
はい。僕の思い過ごしだと思うんですが、それでもね。
会場の至るところにアンドウイズムっていうか、建築家の心配り、感覚が行き届いてるんじゃないかなと思って、個人的にはこっそりそこに感動して帰ってきました。
はい、参考までに。ということで、すいません。
座ってみよう。
安藤展のおすすめのポイントはもう1つ、こちらです。
音声ガイドで聞く安藤節も
今、どの展覧会にも音声ガイドってありますよ。
ですね。大抵有料です。別に無理に借りなくてもいいかなっていつも思ってたりするんですが、このイベント、700円でぜひ借りてください。
安藤忠雄さんご自身が解説、裏話などをお話しておられる
スペシャルですね。
本人が。例えばですね、これ、最初の方の展示です。
安藤忠雄さんが34歳の時に手掛けた出世作。
住吉の長屋というコンクリート作りの一軒家なんですけども、
あの狭い敷地をどう気持ちよく住めるか、光を取り入れるかっていうんではい、中庭を作ったんですよね。
そこから光が差し込むように設計したんですけども、屋根がないんです。
中庭。雨の日は。はい、トイレに行くときも傘をさして行かないかん。
冬は風が入って寒いと。デザインはいいし、いい面もいっぱいあるんだけど、一方で住む人にちょっと不便を強いるとはいいうような大胆な設計でもありました。
へー。
この家について、安藤さん、音声ガイドで語ってます。
はい。住む人が家に合わせる、住みこなす。そんな家があっていいんじゃないか。
こんな喋り方な
田中角栄じゃない。できるモノマネなんですけど、似てなくてすいません。
ある人にはね、この家に賞をやるとしたら、建築家でなく施主、住む人にあげるべきだなんて言われたよね。
思い出を語っておられた。
えー、面白い。
いやいや、でも住む人が家に合わせると建築家がそれ言っちゃうんですかと思ったんですけど、実はこの施主さん、注文の住んでる方、今でも住んでいると。
まだ住んでまんのって私は思わず聞きましたよ。
いや、住んでますよ。体力勝負やでって。
すごい。
でもやっぱ愛着っていうか、他にない良さがあるっていうので、やっぱり素晴らしい。
でも、それをご本人が明け透けに言っちゃうのが安藤さんらしいなと思うんですよね。
音声ガイド700円で聞けます。本音の安藤もぜひどうぞと。
面白いそれ。
大阪から世界に飛び出して独自の空間を作り続けている安藤忠雄さん。
キャリア50年以上ってことは半世紀以上ですよね。
ずっと1人万博やってるようなもんですよ、この方。
ほんまやほんまや。夢島もいいけど、興味のある方はぜひグラングリーン大阪をお訪れていただきたいです。
安藤忠雄で青春というタイトルがついてます。
グラングリーン大阪のアートスペースvsで7月21日まで開催です。
祝日以外の月曜日おやすみ入館料や詳しい展示内容などは公式ホームページを見てください。

