年をとったら物忘れがありますよね! やがて認知症になるんじゃないかと不安に思うでしょ。

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年をとったら誰もが避けられない物忘れがありますよね。まあ、これがやがて認知症になるんじゃないかなっていうふうに不安に思う。メッチャ思うでしょ。めっちゃ私も時々すごく心配なんです?

「60歳のトリセツ」

 

その時にこの「60歳のトリセツ」という本を書かれた脳科学者で、人工知能の研究者の黒川伊保子さんが以前来てくださいました。そうなんですね、この方の本をちょっと見ましたら、この黒川さんはある時から物忘れを憂うのをやめたそうなんです?

どうしよう、どうしようって心配することやめたとで、これは何でだろうということがインタビューに出ていたんですけれども、この脳のプロだからこそ、たどり着いた物忘れが怖くなくなる考え方、これは参考になりそうでしょう。ぜひ聞きたいと思いまして、皆さんにご紹介しようと思います。

まあ、俳優さんの名前から一緒に仕事をした人。かつてお世話になった人まで、もう喉元まで出てきてるんやったけど誰や?みたいな名前が出てこないって本当にあると思う。最近20秒に一回ぐらいある。黒川さんが師事していた、教えてもらっていた先生、言語学の先生にこういう風に私ちょっと心配に思ってるんですって打ち明けたら、その80歳になる先生がこうおっしゃったそうです。

あなたが忘れるのはまだ固有名詞でしょ

と固有名詞なんて大したことはないよって、その80才の先生がおっしゃったそうな。固有名詞とかが出てこないのは問題ではないそうなんです。いずれ みかんが出てこなくなるってこと。そう言うことなんですね。そうなったらちょっと考えるんですけれども。でもそこもまだ何とか乗り越えられる考え方があるよっていうことなんですね。でも80歳の方に。固有名詞を忘れるなんて大したことないよって言われたら、ちょっと安心するでしょ?では、この後にその心は、の部分をお話していこうと思います。

自分を不安に思った脳学者の黒川さんに大したことない固有名詞を忘れるなんて、たいしたことないといわれました。こう続けたそうです。そのうちあなたが

あと40年も生きると普通名詞を忘れるようになるんだよと。

でもねこの普通名詞を忘れるとね物の存在価値が分からなくなるんだと、そういうことですよね。

今ここにお茶が置いてあります。このお茶がわからなくなると何をするもんだねと。そうやね、そうやね。と言うことは喉が渇くということすら分からなくなってくるんですよっていうことをこの先生がおっしゃった。

この先生はしゃもじを例えたそうなんです。しゃもじを見てこれなんだっけ?って思った途端に、それが何に使われるものだったかも、もう闇に消えてなくなってしまう。これは恐ろしいことですねと黒川さんが返すと、先生は笑って「大丈夫だ」。大丈夫ですか?

余計なものだから消えていくんだ

しゃもじが分からなくなる頃には、自分でご飯をよそうことはもうしていないと、なるほど。逆に言うと、ごはんをよそっているうちはしゃもじを忘れないと、ほんまでしょ?なるほど、私、これすごく納得して。なるほど。ほんまやなあと。だから固有名詞なんてどうでもいいんですよ。あの名前がでてこないのもうん。まあ、確かにね。なんか俳優さんの名前忘れてもその人は自分の人生の中で、そんなにこう書いてあるかって言ったら関係ないやん。もう食事で使ってる忘れないお茶を飲んでいると、喉が渇く。水とかもそやもんな。だから、その普通名詞を忘れることも、まあ心配なんだけれども、でもそれはあのいらないものから忘れていらないものか忘れてるそうなんです。

脳はいらないものから忘れるということを教えてくれたと、なるほど。黒川さんはその日以来、その物忘れを心配する事をやめたそうなんですね。脳の認知範囲が狭まっていくのならば、しかも今生きるのにいらないものから消えていくんだったら、脳は答えを出すのが速くなるんじゃないか。逆になるほどいらないものを忘れてくれなかった答えが早くだせるのなら脳が成熟していってるんだというふうに言い換えたらいいじゃないかと。じゃあ、まだまだ成熟してるわけ?僕たちの脳、私たちの脳はね、

忘れるということは成熟だということなんですと言い換える

と、すごい考え方や、すごいなと私も思いまして、黒川さんは実際に、これが言語学の先生が教えてくれた普通名詞を忘れるということなのかというシーンに直面したことがある。はい。それは入院していたお母様が看護師さんから体温計を渡されてこれ計ってくださいねって言われたときに、これは何?。何て言うものなの?何をするものなの?と看護師さんに立て続けに聞いたんですって黒川さんのお母さんは、だからこの世に体温計があるということも。熱があるという概念も、もう忘れてしまったよねということは病気じゃないかしらって心配することもなくなるわけです。はい。平和じゃないですか?平和だけど、周りはちょっと心配するよね。まわりはね、周りはね。本人は平和なわけですよ。体温計を忘れる、熱があるという概念もなくなるということは病気かもしれないということも忘れる。これは脳が成熟して平和なんじゃないかというふうにたどり着いたということなんですね。

脳に関係することなんですけど、その考え方、面白そうなんです。考え方によってはなんか泣いてしまいそうな心配になりそうなことでも、いや、成熟だと考えたらそんなことないんだなって思います。

まとめ

年齢とともにいろいろね。私も考える世代になってきましたけれども、脳というのは覚えた逆の順の言葉から忘れていく。だから新しい言葉から忘れていくチャットGPTから忘れて多分来年には忘れるということなんです。お母さんの母親の肌の温もりだけを頼りに生きていた、あの時間、赤ちゃんの頃に戻ってあの世に帰っていく。黒川さんはそれが多分一番幸せな脳の閉じ方に違いないっていう風におっしゃっているんですね。ちょっとこれ私、自分の人生。この先も考えるし、自分の親のことも考える、まあ一冊だったなというふうに思いました。

黒川 伊保子

黒川伊保子(くろかわ いほこ)

■プロフィール

㈱感性リサーチ代表取締役、日本ネーミング協会理事、感性アナリスト

専門領域:人工知能(自然言語解析、ブレイン・サイバネティクス)、コミュニケーショ

ン・サイエンス、ネーミング分析

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