13日のお題は「夏から冬になったみたい」。体調を崩していませんか?
先週は半袖で過ごせる日もあったのに、いきなり冬到来。
突然の寒さに慌てて暖房を入れた人も多いのではないだろうか。ウェザーニューズ」によると、寒波が強まった10日にヒーターや暖房をつけた人は13%。まだ冷房をつけている人も1%いた。
ところが、13日朝のデータを見ると、暖房をつけた人が43%に増えていた。この週末に今シーズンの暖房デビューを果たした人も多かったのではないだろうか。
みんなのギモン」のスタッフの一人は、週末を埼玉県の実家で過ごしたのだが、こたつに入ったという。一度コタツに入ったら、もう出られないと思った」と言いながらも、頑張って出勤したと話していました。
夏日から一転…1週間で20度近い気温差
まず、どれだけ急に冬の寒さがやってきたのか、気温の変化を見てみよう。
東京都心では今朝、今シーズン最低の7.9℃まで気温が下がった。しかし実は、この数字は平年の最低気温であり、平年並みの寒さが今ようやく到来したことを意味する。
13日が特別寒いわけではないが、大変なのは気温差で、7日は最高気温が27.5℃と夏日となり、11月の記録を100年ぶりに更新したのだから、この1週間で20℃近い気温差を経験したことになる。
秋がないまま急に冬が来たような感じで、体調を崩す人が増えている。
寒暖差で症状悪化…どうしよう?
実は寒暖差で悪化する症状もある。
呼吸器内科を専門とする池袋大谷クリニックの大谷義夫院長によると、寒暖差の目安は「3℃以上」「7℃以上」「10℃以上」。この温度差には、日中の温度差だけでなく、外出した瞬間の「室内と屋外」の温度差も含まれる。
気温差が3℃になると「咳」が悪化することがある。大谷院長によると、気温差が3℃以上あったり、急に3℃下がった場所に行ったりすると、喘息が出やすくなったり、咳がひどくなったりするという報告があるそうだ。
そのため、冷たい空気の刺激で気管支がむくみ、気管の内側が狭くなって呼吸が苦しくなると言われている。
次に「鼻炎」は7℃以上の温度差があると起こりやすいと言われている。これは実験データに基づいている。冷たい空気を吸うと自律神経のバランスが崩れ、血管が開いたり収縮したりする。これが鼻水の原因である。
そして、気温差が10℃以上になると「血圧が急上昇」する。温度管理されている屋内にいるうちはいいのですが、屋外に出て温度差が大きいと、急に血圧が上がって倒れてしまうこともあり、最悪のケースだと大谷院長は言う。
大谷院長のクリニックでは、実際に11日前後に喘息発作の受診が急に増えたという。
対処法についても聞いてみた。
ひとつは「朝は天気予報をチェックし、服装を調整する」こと、もうひとつは「マスクを着用する」ことだ。マスクを着用することで、冷気に直接触れる機会を減らすことができる。マスクには冷気を多少和らげる効果があるのでおすすめです。
そして、免疫力を高めるためには、できるだけ「軽い運動」を習慣化するのがよいといわれている。特に、コロナ禍で閉じこもりがちだった高齢者は、できるだけ体を動かす習慣をつけるとよい。
気をつけたい「ヒートショック」: 入浴中に失神し、溺死する高齢者もいる。
もうひとつ、次のポイント「11月以降の浴室は要注意」がある。
これからの時期、高齢者が入浴中に失神して溺れるケースが増える。その数は交通事故死者数を上回り、政府も注意を呼びかけている。主な原因は「ヒートショック」。急激な温度変化で体がダメージを受け、血圧が急激に上下し、失神や心筋梗塞、脳梗塞などを引き起こす。
特に「お風呂に入る」という行為は、血圧をどのように変化させるのだろうか。東京都市大学の早坂信哉教授によると、冬場の暖房の効いた室内では血圧は安定しているが、寒い脱衣所で服を脱ぎ、さらに寒い浴室に入ると、血管が急激に収縮して血圧が上昇する。
そして、熱いお湯で体が温まると、収縮していた血管が急に広がり、血圧が急降下する。この血圧の急激な変化により、脳に血液が回らなくなり、めまいがして意識を失うことがあります。
これを防ぐにはどうしたらいいのだろうか?入浴前に脱衣所や浴室を暖めておくこと、心臓から遠い足からお湯をかけること、湯温は熱すぎないこと(41℃以下)、入浴時間は10分程度にすること、血圧を下げやすい食後や飲酒直後の入浴は避けることなどに注意することが推奨されている。
これらの注意事項は毎年お伝えしていることですが、今年は急に寒くなりましたので、改めてお知らせいたします。
今年はとにかく秋がほとんどなく、心の準備もままならないまま例年になく寒い冬を迎えようとしている。そのためにも、例年以上に健康管理に気をつけていただきたい。
(2023年11月13日午後4時30分頃、news every.で放送された「#みんなのギモン」より)