意外と知らない? 延長コードの「寿命」と「劣化」が火災の原因に…。

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意外と知らない? 延長コードの「寿命」と「劣化」が火災の原因に…。

空気が乾燥し、火災の危険性が高まるこの時期、家庭内での延長コードの使い方に注意が必要です。

延長コードの寿命の目安は5年です。

危険な使い方

タコ足による容量オーバー

以上の3点について、詳しくご説明します。

火災の原因は、延長コードの劣化かも…。

1月22日、兵庫県神戸市のマンションで火災が発生し、8人が死傷した。兵庫県警と消防は出火元を1階南側の部屋(死亡した86歳の男性が住んでいた)と断定、延長コードの銅線が切れ、畳に短絡の跡が見えたため大火になったという。小さな机のキャスターが延長コードを踏んで断線したと思われる。

どうして延長コードの劣化が火災につながるのでしょうか?日本配線システム工業会に聞いてみた。まず、延長コードは長年使用したり、過酷な環境で使用したりすると、劣化して故障の原因になります。

一見すると分からなくても、実はコード内部の導体が切れている場合もあり、そのまま使い続けると、やけどや感電、火災などの重大な危険につながる可能性があるのです。

 

では、延長コードが劣化しているかどうかは、どのように見分ければよいのでしょうか。まず、延長コードには寿命があります。目安は5年で、5年を過ぎると、焦げたり断線したりなどの不具合の報告が増えてきます。ただし、これはあくまで目安であり、コードの使い方によって寿命は変わってきます。

劣化を見極めるポイントとは? これらのポイントに一つでも該当するものがあれば、交換したほうがよいでしょう。

では、具体的にどのような点検をすればよいのでしょうか。劣化を見分けるには、いくつかのサインがあります。

サイン1:プラグやコードが熱くなっている。

頻繁にプラグの抜き差しをしたり、無理に抜いたりすると、内部の接触が悪くなり、熱がこもって危険な状態になることがあります。

サイン2:使用中に電気器具の電源が入ったり切れたりする。

コードの根元は、最も曲がりやすい部分です。何度もコードが曲がると、内部で断線してしまいます。照明器具がチカチカする場合は、断線している可能性があります。

サイン3:プラグの抜き差しの際にプラグが緩んでいる

コンセントを差し込んだときにグラグラする場合は、タップの金属部分がプラグの刃を保持する力が弱まっている可能性があります。

サイン4:プラグが焦げた、溶けた、曲がった

電源プラグが焦げたり、溶けたり、変形したり、プラグ挿入部が曲がったりすると、プラグ内部で熱が発生し、部分的に断線することがあります。これは、プラグが正しく抜かれていない場合に起こる可能性があります。プラグを抜くときは、プラグをしっかりつかんでまっすぐ抜くとよいでしょう。

これらのチェック項目に一つでも該当する場合は、新しいプラグに交換してください。

プラグを長持ちさせるためには? 水や蒸気に注意

できるだけ長持ちさせるためには、どのようなことに気をつければよいのでしょうか。

ポイント1:コードを引っ張らない。

掃除機を使うときなどは、コードを無理に引っ張らないようにしましょう。

◇ポイント2:重いもので踏まない。

棚などの家具の下に引き込んだり、ドアに挟んだりすると、その部分に負荷がかかり、コードの劣化の原因になります。

◇ポイント3:水や蒸気にさらさない。

湿気も劣化の原因になります。浴室や洗面所など水のかかる場所での使用は避け、加湿器にも注意しましょう。

◇ポイント4:コードを束ねたまま使用しない。

コードが束ねられたり、絡まったりしたまま使用すると、重なった部分に熱がこもり、コードを覆っている樹脂が溶けて導体が露出することがあります。

危険なタコ足配線。本来の電力容量を超えると、火災の原因になることがあります。

延長コードには、ほかにも危険が潜んでいます。プラグとコンセントの隙間にほこりがたまると、コードがショートすることがあります(トラッキング現象)。

ホコリだけでなく、湿気もトラッキングの原因になります。これを防ぐには、延長コードをしっかり差し込むこと、プラグとコンセントの間に隙間を作らないこと、ホコリがあれば取り除くことが大切です。

 

また、延長コードを他の延長コードとつないで使用する、いわゆる「タコ足配線」も危険です。これは、本来の容量以上の電力を使い、火災の原因になることがあります。

実際の延長コードは、本体に差し込むと1500ワットまでの容量が表示されています。

各家電製品の消費電力の目安は次のとおりです。

消費電力の目安

液晶テレビ 210W

掃除機 弱で200W、強で1000W

ヘアードライヤー 1200W

IH炊飯器 1300W

オーブントースター 1200W~1350W

アイロン 1200W~1400W

電子レンジ 500W~1500W

衣類乾燥機 1200W~1400W

食器洗浄機 1200W~1300W

ホットプレート 1300W

電気ポット  700W~1000W

IH調理器  3000W

⁂組み合わせに注意

まとめ

コロナ以降、テレワークが増え、パソコンや電気機器を使う機会が増えました。

延長コードの出番が多くなっています。普段はあまり気にしない目立たない存在ですが、正しい使い方や点検方法を知っておくことで、防げる事故は防いでいきましょう。

(2023年1月26日16:30頃放送の「知りたい!」news every.より。

 

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