今週久しぶりに上映中の映画のご案内。こちらです。
劇映画 孤独のグルメは元々は雑誌の連載漫画でした。これを原作にしてテレビ東京がテレビドラマを作ってるんですよね。
2012年から深夜枠で主に放送してきたんですが、カルト的な人気を博しまして、なんとレギュラーシリーズだけで10シーズン。
大晦日、お正月のスペシャル版も数多く作られてきました。シーンはもちろん、俳優の松重豊さん、
ご覧になったことありますか?
はい何話か見ました。面白いですね 心の声とかが
そう。毎回同じなんです、はい。仕立ては、
松重さんが演じる主人公は、井之頭五郎という独身の中年男性でございます。
個人で輸入雑貨業を営んでるんですよ。セールスマンなんですよね。経営者。
全国あちこち、時には海外も含めて飛び回ってるという役柄なんですが、仕事先の街で見つけた食堂やレストランに立ち寄って、食べたいものを1人で
自由に食べる様子を1話完結で淡々と描いていくという30分間のドラマです。
もちろん商売のくだりも出てくるんですけど、本当前振りだけです。大半が物を食べてるだけのドラマ。
店探し、メニュー選び、口に運んで味わって、
さらにお店を出てから余韻を楽しむところまで、シーンのほとんどがマリコさんも言ってくれました主人公、井頭五郎の独り言。心の中のモノローグで進んでまいります。はい。
1番の見どころはなんといっても食べるお店とその料理です。
登場する飲食店はドラマ版全て実在しております。
撮影も基本そのお店で現地ロケしてるんですよね。もちろんメニューも実際に出されているもの。
高級店はほとんど登場しません。 庶民的な居酒屋、食堂が中心でございまして、時には喫茶店のスイーツとか和菓子なんかも取り上げられることがあります。
そうした料理や食材に主人公の井之頭五郎がたった1人で 向き合っていく姿が、まさに孤独のグルメなんですよね。あのセリフ回しがやっぱ独特で、 おいしさの表現とかも唯一の、なんて言うんですか、今、食レポなって言葉ありますけど。
悪いけどね、そういう薄っぺらいのとはね、一味も二味も違う。文学的に幅と深みが井之頭五郎の独り言モノローグにはありますよね。はい。
僕も基本ね、1人でご飯食べるのが好きなんですよ。
はい。胃袋と相談するん ですよ。今日は何を食べたいですか。もしもし、今日はお蕎麦かな。ちょっととんかつかな。とかで、答えが胃袋から帰ってくるんですよ。それを
じゃあとんかつだったらあそこから お蕎麦だったらどこ行こうっていうのを考えて、1人でやっぱ今日はこのお腹だったらこの口だったなっていうのを味わうのが好きなんです。
もちろん 2人とか大勢で行ってもいいですけど、どうしてもね、会話とか、はい、楽しんでくれてるかなとかいうのがね、雑音になるんですよ。時には邪念に。そっちがメインになっちゃうから、
会話とかが。いや、俺、物を食べに来てるからっていうのがね、すごいよくわかるんですよ。松重さんのあれが
ある。わかるね。
1人飯いいなと思うんすじよっくりね。
音とかも、焼いてる時とかも、お肉焼いてる時の音とかもね。
あれは大事な助走ですわ。やっぱり深夜にやってるドラマなんで、見てるとね、もう胃袋を直撃。
俗に飯テロなんて言いますけど、まさにそういった飯テロ番組の代表的な存在です。はい。
放送された後は各お店に長蛇の列ができるそうよ。そりゃそう
だから放送前に行っとかないかんってスタッフいつも言ってますね。松重豊さんの代表作なんですけども、実は松重さんご自身は 痩せておられる、食が細い方だそうです。
でもとにかく毎回食べる番組なんで、撮影なんで、やっぱ決してね、楽じゃない、辛い時もあると。
新しいシリーズまた始まりますよっていうために もういいでしょうとか、早く辞めたいですとかマンネリの極みですとか、いや、おっさんが飯食ってるだけで何が面白いんですかねみたいな自虐的なコメントを毎回発表するのがまたファンにはたまらんということなんです。
そんな孤独のグルメがついに13年目にして劇場映画化されました。1月10日金曜日から全国で上映されております。
主演はもちろん松重さんなんですけども、
今回の映画版では、その松重さんが 監督や脚本も担当しております。
すごいな。いや、やる気なかったんじゃないですか。と思うんですけども。はい。
スタッフがだんだん高齢化してきておるとは。入れ替わりの時期も迎えてきて、この辺りでやっぱり新しい節目みたいなもの作らないかんなとはご自身で思って たところで、や、じゃ、いっそ映画化っていう大風呂敷を広げたらどうだろう。という思いに至ったらしいです。
実は元々松重豊さんって俳優さんになる前に映画監督、作り手になりたかったそうなんですよ。あー
実際に撮影してると、 俺、自分、人前に出るよりも演者さんを支えていく役割の方が なんか心地いいな。メンタルも安定してて楽しかったという風に語っておられます。
普段のドラマは30分ですが、この映画はおよそ1時間50分のフルサイズです。言っちゃうとネタバレになるんで、
そうならない範囲で言いますと、 劇場版だけにストーリーが複雑。おっさんが飯食ってるだけの映画じゃないです。はい。登場人物
も多くて。いろんなストーリーとか、人間関係の縦軸、横軸もちゃんとあります。何よりね、
舞台はワールドワイド。へー、金使っとるなって思いました。映画はやっぱり。
おー楽しそう。
普通のドラマはね、テレビ東京さんなんで。登場する町も東京近郊がほとんどなんですけど。うんうん。今回、食の本場 フランスはパリから始まります。
いきなりいきなり、
パリでもちゃんとお店入ってなんか食べるんですよ。
あ、それ気になりますよ。めちゃめちゃ美味しそうだね。
羨ましいなと思いました。なんやろ。そっから日本に帰ってくるんですけど、 長崎の離島へ行ったり、あるいはもう1回海外へ行ったりもします。ワールドワイドや
それぞれの町で、もちろん井之頭五郎は食べるわけですけども、定番の腹が減ったっていうのもちゃんと言うんですよ。
とびきりのグルメが待っております。はい、もちろん高級レストラン。ホテル登場しません。ホテルも ホテルもじゃなかったね。あれ。確かね、
地元の人々に愛される庶民的な値段のお店です。映画化されても、
たとえパリに飛んでも、そこがブレてないっていうとこが嬉しかったですね。
俳優陣、豪華です。 内田有紀さん。オダギリジョーさんうん。磯村勇斗さんうん。遠藤憲一さんおお。そしてフランス編では 現地在住の女優 杏さんが登場します。
テレビ東京さんを馬鹿にしてるわけじゃないですけど、やっぱり予算が1桁2桁違うなって思いましたね。映画は 贅沢な映画版ならではの、なんて言うんすかね、料理で言えば全部のせ的な
確かに賑やかさを味わえます。
これ、いっぱいお客さん見に行ってはるでしょうね。
もうね、先週1週間の段階ではかなりランキング上でした。動員が。絶対見に行った人なんか食べに行ってるよ。あれ絶対 なんか食べてる。あれ
見てる間もよだれが出てきますしね。お腹減ったね。あれ見ててね。
主題歌は、甲本ヒロトさんのバンド。
ザ・クロマニオンズが担当してます。ああ、あのblueheartsのね、河本さんで、実は松重さんと甲本さんは東京に来ての19歳ぐらいの時に、うん、 同じ下北沢の『珉亭』っていう中華料理店でアルバイトして、ただプロになる前から
で、この『珉亭』というお店はそういう腹ペコの学生さんを応援するお店で、バイトの時じゃなくても電話していくとまかないを食べさせてもらえた。
へえ、あの頃当時俺たちいつも腹ペコだったよなっていう会話しながら、松重さんが あの頃の腹減った俺らの歌を作ってくれって言って、主題歌をオーダーしまして、
「空腹と俺」という主題歌が出来上がってます。友情の物語もちゃんとありますし、もちろん映画のどこかで流れてきますので、その甲本さんの作品も聞いてみてください。
劇場版孤独のグルメ全国の映画館で公開中です。見終わった後、あなたなら何が食べたくなるのか。そこを含めて楽しみにお出かけいただきたいと 思います。
詳しい情報およびお近くの上映映画館などは公式ホームページをご覧ください。