最近増えている肝臓の病気「脂肪肝」。
脂肪肝とは、肝臓に脂肪が蓄積された状態のことで、日本人の約2000万人がかかっていると言われています。
脂肪肝の恐ろしいところは、自覚症状がないことです。そのため、放置しておくと肝硬変に進行し、最悪の場合、命を落とすこともあるそうです。
今回は、肝臓のトラブルについて、専門医に教えていただきました。
コロナ災害で増加傾向にある非アルコール性脂肪肝をはじめ、意外な落とし穴、肝臓病の少ない新潟県で肝臓を元気にする最強の食材を紹介します。
体重が正常でも油断は禁物! 肝臓トラブルの意外な落とし穴
肝臓には、アルコールや有害物質を解毒し、栄養を全身に送るという働きがあります。その他にも重要な機能をたくさん持っており、その数は500以上とも言われています。このように重要な臓器であるため、肝臓は人体の化学工場とも呼ばれています。
脂肪肝とは？
脂肪肝とは、肝臓に余分な脂肪が蓄積された状態のことです。放っておくと肝硬変になることもあります。動脈硬化を進行させ、心筋梗塞や脳卒中のリスクを高めるため、あらゆる生活習慣病の入り口とも言われています。
自覚症状のない脂肪肝による肝硬変の恐ろしさとは!
肝硬変になると、肝臓が繊維化して肝機能が半減し、10年生存率は約50％。自覚症状はほとんどなく、動脈硬化や脳梗塞などの合併症を引き起こすこともあります。
脂肪肝疾患の意外な原因
肝硬変に至る脂肪肝は急速に増加しており、運動不足なども原因のひとつと考えられています。脂肪肝に効果的な運動は有酸素運動と筋肉トレーニングで、男性には有酸素運動、女性には筋肉トレーニングが推奨されています。
重度の脂肪肝と診断された女性は、すでに肝硬変にほぼ進行している。コロナ禍でテレワークが増え、完食の機会が増えたからだ。もう一人の女性は、痩せてはいるが軽度の脂肪肝であった。
軽度の脂肪肝と診断された伊藤さんは、脂肪肝の原因を「果物の食べ過ぎ」とした。果物に含まれる果糖は、そのほとんどが肝臓でのみ代謝されます。そのため肝臓に脂肪が溜まりやすく健康だと思って食べ過ぎると脂肪肝を招くことがある。1日の果物の適切な摂取量は200gまでとされている。
2020年に提唱される新病名 発病リスクを高める恐ろしい病名
2020年、脂肪肝が原因となる新たな病気が提唱されました。それはMAFLD。肝硬変、脳卒中、心筋梗塞などの発症リスクを高める。γ-GTPが正常だからといって、肝臓が大丈夫ではありません。採血が正常でも、隠れ脂肪肝が存在する可能性があります。
肝臓病が少ない新潟県には、肝臓を健康に保つのに最適な食材があります。
新潟県は日本の米どころの一つです。米の生産量が多いことから酒造りでも有名な県です。また、日本酒の消費量も全国1位です。しかし、肝疾患による死亡者数を都道府県別に見ると、男女ともに少ないのが現状です。今回の取材で、肝臓を元気にする3つの食材が、県民の生活に深く根付いていることがわかった。
1つ目の食材は、豚肉。新潟県は全国でも有数のブランド豚の産地である。また、購入量もトップクラスである。豚肉の健康パワーの源は、豚肉だけに含まれ、肝機能を若返らせると言われる「ポークペプチド」。ポークペプチドは、豚肉だけに含まれる栄養素で、タンパク質の一種である。ポークペプチドはタンパク質の一種で、肝臓を活性化させて脂肪を燃焼させるだけでなく、アルコールの分解も早めてくれます。つまり、豚肉を食べる習慣が肝臓病を予防するのです。
2つ目は「枝豆」です。新潟県は枝豆の消費量、生産量ともにトップクラスです。あるパン屋さんでは、枝豆を使ったオリジナルのパンがいろいろあります。中でも人気なのは、枝豆をペースト状にし、バターで挟んだ「ずんだバター」。その他、枝豆あんぱんやチーズを練り込んだものなど、さまざまな種類がある。枝豆には肝臓に脂肪がたまるのを防ぐ働きがあり、脂肪を分解するコリンや余分な脂肪を燃焼させるレシチンが含まれています。コリンとレシチンは肝臓の病気を予防する上で重要な栄養素です。
枝豆には、脂肪の燃焼を助け、肝機能を保護する働きがあるほか、アルコールの分解を促進する成分が含まれているので、肝臓にとても良い食品といえます。
3つ目はご飯です。お米は麺類と違い、粒のまま摂取するため、ゆっくりと消化吸収されるのが特徴です。そのため、腹持ちがよく、間食が減ると言われています。また、ゆっくりした吸収は、肝臓への負担を軽減し、脂肪肝の予防にもつながります。和食には肝臓に必要な栄養素が多く含まれており、肝臓病のリスクを軽減することができます。焼き魚や味噌汁には、たんぱく質やビタミン、ミネラル、食物繊維が豊富に含まれており、肝臓の健康維持に効果的です。
まとめ
専門家は、脂肪肝と言われたら、適切な食事療法や運動療法を取り入れ、健康な体を取り戻す努力をするよう呼びかけました。
(2023年2月5日（日）放送のCBCテレビ「健康カプセル! ゲンキの時間」)
