温暖化で台風に異変?海水温度上昇で大型化、離れた地域でも線状降水帯!!

未分類

 

温暖化が進む現代社会において、気象現象も大きな影響を受けています。その中でも台風は、海洋温度の上昇による異変が顕著に現れている一例です。

京都先端科学大学と東京大学の研究によると、

人間活動による地球温暖化が引き金となり、日本を含む東アジアではこの半世紀で、台風による豪雨の回数が増えていることが明らかになりました。10年に1度レベルの豪雨の回数が、多いところで5割増えている可能性もあるという

また、海洋研究開発機構(JAMSTEC)が行った最新のシミュレーションでは、台風被害が激しくなる原因のひとつが地球温暖化であることがわかってきました。今回は台風が発生するメカニズムと温暖化がもたらす影響について、海洋研究開発機構の山田洋平特任研究員に教えていただきました。

地球温暖化は地球全体の温室効果ガスによる気温上昇が問題となっている気象現象です。その影響は様々な場所で出ていますが、気温の上昇が台風の発生にも影響していると考えられます。IPCC(気候変動に関する政府間パネル)の第5次評価報告でも、その点は触れられています。地球温暖化が進んだ世界では、強い熱帯低気圧が増加する可能性が高いと言われている

 

温暖化と台風の異変:

地球温暖化に伴い、海水温度が上昇することが報告されています。この海水温度の上昇が、台風の異変に影響を及ぼしています。暖かい海水は、台風のエネルギー源となるため、海水温の上昇は台風の勢力を強化する要因となります。その結果、より強力で大型の台風が発生する傾向があります。

また、海水温度の上昇が台風の進路や発生頻度にも影響を与えています。暖かい海水は気象パターンを変化させ、台風の進路を予測しにくくする要因となることがあります。これによって、予想外の地域に台風が上陸するケースが増え、被害が拡大する可能性があります。

 

線状降水帯と台風対策:

温暖化による影響のひとつとして、台風に関連する降水パターンの変化も挙げられます。台風が接近する際、大気中の湿度が高まり、線状に降水が広がる現象が見られることがあります。これを線状降水帯と呼びます。線状降水帯は、集中豪雨や洪水などの災害を引き起こす可能性があり、台風対策の重要な課題となっています。

台風対策には、以下のようなアプローチが考えられます。

  • 気象予測技術の向上: 気象予測技術の発展により、台風の進路や勢力の予測精度が向上しています。これにより、台風の接近や発生が早期に把握できるため、適切な警戒態勢を整えることが可能となります。
  • 都市計画の見直し: 台風による被害を軽減するために、都市計画の見直しが必要です。適切な避難経路や耐災性のある建築物の整備、適切な排水システムの整備などが重要です。
  • 海洋温度の監視と調査: 温暖化による海洋温度の変化を監視し、その影響を詳しく調査することが重要です。これによって、台風の発生や進路に関する予測精度を向上させることができます。
  • 国際協力の強化: 台風は国境を越えて影響を及ぼすため、国際的な協力が不可欠です。気象データの共有や災害時の支援体制の強化など、国際協力を通じて台風対策を進めることが重要です。

以上のように、温暖化による台風の異変への対策は、気象予測技術の向上から都市計画の見直し、国際協力の強化まで幅広い領域にわたります。持続可能な社会を築くために、これらの対策を継続的に推進していくことが求められています。

 

台風の発生にはどんな条件が必要ですか?

台風は、熱帯や亜熱帯の海洋上で発生する熱帯低気圧のうち、赤道より北にあり、東経100°〜180°にあって、最大風速が17.2m/s以上にまで発達したもののことを指します1。台風が発生するためには、次のような条件が必要です。

  1. 海水が暖められて、水蒸気になる: 海水が太陽の熱で暖められて蒸発し、水蒸気に変わります。 熱帯地方は気温が高く大気中に多量の水蒸気を含むことができます。
  2. 水蒸気が上昇しはじめ、上昇気流が発生する: ある箇所に集中してきた水蒸気は、反時計回りに渦を巻きながら上昇をはじめ、上昇気流が発生します。 上昇した水蒸気は上空の冷たい空気で水滴になり、雲ができます。 強い上昇気流が発生していると、そこに湿った空気が続々と流れ込み、雲はやがて積乱雲へと成長します。

 

台風が接近する前に、個人でできる対策としては、次のようなことがあります。

  1. 屋外にある植木鉢や物干し竿など、強風で飛ばされそうなものを室内にしまいます。
  2. 側溝や排水口を掃除して、水はけを良くしておきます。ゴミが詰まっていると、水が溢れてしまう可能性があります。
  3. 雨戸やシャッターがある場合は、下ろします。
  4. 窓ガラスに飛散防止フィルムや養生テープを貼ります。
  5. スマートフォンやモバイルバッテリーを充電しておきます。
  6. 湯船を水で満タンにし、生活用水を確保します
  7. 冷凍庫で保冷剤を凍らせておきます。停電時に冷蔵庫内の食料を冷やすためや熱中症対策に役立ちます。

以上のような対策を講じることで、台風に備えることができます。台風が接近する前に、これらの対策を行っておくことが重要です。また、台風が接近した際には、不要不急の外出は控えるよう心がけましょう。

 

台風の進路予測にはどんな技術が使われていますか?

 

台風の進路予測には、気象庁が収集した各地の風速、気圧、気温などの観測データが使用されます。これらのデータは、気象庁のスーパーコンピューターに入力され、台風の位置が1時間ごとに解析されます。さらに、3時間ごとに24時間先までの進路予測が行われ、6時間ごとに72時間先までの進路予測が行われます。

また、予測精度を高くするために、「アンサンブル予測」と呼ばれる手法が使用されます。この手法では、複数の初期値を入力し、予測の平均値を出力するようにしています。最終的には、気象予報士がスーパーコンピューターから出力された予測を用いて判断し、台風の進路予想が決定されます。

台風の進路予想図には、「予報円」と呼ばれるものがあります。これは、任意の予報時刻において台風の中心が進む範囲を円形で示したものです。現在は、予報円に入る確率を70%として運用されています。




タイトルとURLをコピーしました