とにかく今年は暑く、熱中症が大変心配されるところでございます。ひまわりクリニック院長の野崎先生にお越しいただきました。先生、よろしくお願いします。
今年の夏って梅雨明けも異常なぐらい早くて なんか無茶苦茶 暑い夏ですよね。夏本番に突入してますけども いつものね暑さのピークはね、7月8月に来てるんですね。ところが今年は本当に早かったんですね。
理由の一つにラニーニャ現象が暑さの原因だと言われています。早く始まって長く続くと言うことがいわれています。
そこで夏バテせずにこの夏を乗り切る必要が、今は本当に最重要課題だそうですよね。
熱中症のメカニズムについての野崎先生に教えていただこうと思います。
人は体内に溜まった汗を血液によって皮膚に集めて、体外に熱を放出したりします。
血液から作る汗を気化することで、皮膚から熱を奪い、冷やした血液を再び体内に戻すことで体温も下げています。しかし、暑いと皮膚に血液を集めるあまり脳に行く血液が減り、脳貧血を起こして めまいなどを起こします。
さらに体温を下げようと汗を出しすぎると脱水になり喉などの乾きや疲労をおこします。
また血液がねばねばして皮膚循環が悪くなると発汗効率が悪くなると更なる汗が必要となります。
問題なのは、汗と共にミネラルが失われることです。
神経の働きにはミネラルが必要ですので、神経の働きがおかしくなり、頭痛、吐き気、痙攣などが起こります。
神経障害まで発展すると体温中枢がおかしくなり、熱が頭に溜まり意識がなくなり、命の危険まで生じます。
こういう形で熱中症っていうのが怖いことも分かりましたが、もうマスクが当たり前になりました。
マスク熱中症なんて言うのも聞きますが、これはどういうものなんです？
日本の夏は高温多湿で体温調節が非常にしづらい環境です。
WHOが一昨年6月に新型コロナ感染防止のため、広く一般にもマスク着用を勧告しました。
本当にマスクを着けて息を吸ったり吐いたりするのが苦しいですね。
この理由は当たり前ですが、マスクという障害物をとうして、肺に空気の出し入れをしているからですが、もう一つ理由があります。
外の綺麗な空気を肺に取り込むには、マスクが占めるスペースは余分です。
このマスク空間のため、普段より多くの空気を吸い込む必要が生じます。
無意識に普段より余計に呼吸に必要な筋肉を働かせ、常に軽い運動しているような状態になっています。
マスク生活が常態化した現在はマスク熱中症に特に注意が必要です。
他に気を付ける事はありますか？
屋外では日差しが強く、風の弱い日によく起こりますが、外に出るときは日除けの帽子、日傘、そして速乾性に優れた衣服を着ることが大切です。
しかし、熱中症死亡者を見ますと、屋外が中心と思われがちなんですが、実は屋内が、八割以上占めているんですね。
理由は、日本の夏はヒートアイランド現象なので、都市部は今、暑熱地帯と言われています。
しかも、壁がコンクリート造りの場合、日中の日差しで壁や天井に熱が蓄えられ、夜に放射熱となって室内 還流するため、夜間になっても室温が下がらず、夜間熱中症が発生します。
昼と夜を比べると熱中症死亡は夜の時間帯の方が多く発生しています。
これを防ぐために熱帯夜などではエアコン使用を心がける必要があります。と言って室内でエアコンをかけて汗をかく必要のない生活を続けていますと かくれ脱水を起こしやすく、突然暑い環境に出たとき、自律神経などが調子を崩し、体温調節がうまくできず、熱中症になりやすくなります。
朝夕は外の空気を取り入れるなど、冷房に依存しすぎない生活を送りましょう。そういうことも大事ですよね。
熱中症対策に、おすすめの飲み物。こちらも教えてください。
汗をかくと水分だけでなくミネラルも失われてしまいます。
ミネラルはご存知のように五大栄養素の一つで体内で作ることができません。
外から取るしかありません。
ミネラルを含む食品には、塩飴、梅干し、昆布などありますが、水分とミネラルの両方を手軽に取れるのはミネラル麦茶です。
麦茶に使われる大麦の効能は、体の熱を取りきを冷やし、胃腸を整えて夏の食欲低下を防ぎ、暑気あたりを防ぐ効果が知られています。
江戸時代に夏の風物詩として麦売りの屋台がよく登場したことでも分かります。
我々の研究でもミネラル麦茶は単に脱水を防ぐだけでなく、普通の麦茶に比べ血液サラサラ効果による皮膚の血流の改善が、大きく熱の放出を高めることがわかります。
さらに普通のミネラル水と異なり温度に、より対応の変化を起こすことが分かります。
しかもミネラル麦茶は、糖も入ってなくカロリーもなくカフェインも入っていません。体に優しい飲み物。お子様でも妊婦さんでも安心して飲んでいただくことができますよね。
水分とミネラル補給のこの効率的な飲み方もあるそうです。そちらも教えてください。
熱中症の予防は、水分とミネラルこれに尽きるわけですが、水分が体内に吸収されて初めて意味があります。
おかしい時に慌てて一時に多量の水を飲んでも充分な水分を補えません。
また、普段の生活での慢性的な水分がミネラル不足が熱中症の原因ともなりますので、日頃からミネラル麦茶をこまめに飲むことをお勧めします。
飲み方としては、トイレに行く回数が増えない程度に少量ずつ 目安としては、一時間にコップ一杯ぐらいのペースで取るのが良いと思います。
これを点滴飲みと我々は呼んでいます。
点滴のみは、起きている間、自宅に居る時、外出、働いているとき、運動時を問わず常に行うのがよいでしょう。
特に入浴中や寝てる間は点滴飲みができませんね。
しかし、500㏄程度 汗をかく生活場面ですので、この前後では少し多めにとると良いでしょう。
冷やしたミネラル麦茶を点滴のみすることで、水分だけでなくミネラル補給を日頃から行うことが熱中症予防に効果的であるといいます。
本当にまだまだこれから先、本格的にその熱中症に気をつけ続けていかないといけませんもんね。
熱中症はもう本当に下手すると命の危険があるわけで、だから死亡者は多いですよね。
この時期もくれぐれも皆さんお気をつけていただいて、そしてまた周りのお子さんであったり、高齢者の皆さんにもそういうことをぜひ機会があったら教えてあげて頂ければと思います。
ミネラル入り麦茶が非常に重要で心強いと言うこともよくわかりました。
点滴飲みで元気に過ごしたいと思います。野崎先生、どうもありがとうございました。
