熱中症は「気象災害のひとつ」…。室内でも「調理中」「掃除中」に毎年1000人以上が死亡

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東京都心でも猛暑日を観測するなど、危険な暑さとなった7月10日。命を脅かすこの暑さに対して、どのような対策が必要なのだろうか。

●死者1000人を超える「災害級の猛暑」

●猛暑によるリスクがないか、家の中を点検してみよう。

以上のポイントを中心に詳しく解説する。

 

熱中症は毎年1000人以上の死者が出ている「気象災害」である。

7月10日の最高気温は東京・練馬で37.8℃、埼玉で38.0℃、山梨・大月で38.7℃を記録し、各地で今年一番の暑さを記録した。

特に関東地方では危険な暑さとなり、9都県で熱中症警報が発令された: 東京、千葉、埼玉、茨城、愛知、徳島、宮崎、鹿児島、沖縄の9都県である。この暑さはしばらく続くと予想されており、警戒が必要だ。

年々夏が暑くなっている実感はあるが、熱中症で亡くなる人の数はここ数年増え続けている。

厚生労働省がまとめたデータによると、過去5年間の熱中症による死亡者数は、記録的な猛暑に見舞われた2018年の1,581人をはじめ、2021年を除いて1,000人を超えている。

毎年1,000人以上の死者が出ていることから、防災に詳しい東京大学大学院の松尾一郎客員教授は、熱中症も気象災害のひとつではないかと指摘する。

東日本大震災のような激甚災害を除けば、地震や洪水、土砂崩れなどの自然災害で年間1000人を超える死者が出る年は、実はそれほど多くない。しかし、熱中症による死者は毎年1000人を超えようとしている。

松尾氏は「昔はお盆前後の数週間の暑さでしのげたが、近年は6月頃からエアコンを使わないと耐えられない暑さになっている。

電気代も上がっているし、節約したい気持ちはわかるが、命を守るためには “冷房を使う “しかない。また、松尾氏によれば、部屋の空気を循環させるだけでもいいらしい。扇風機やサーキュレーターを「どんどん使ってほしい」という。

 

室内でも危険: 「料理中」「掃除中」も要注意…。

気象庁も10日、不要不急の外出を控えるよう呼びかけた。できれば冷房の効いた室内で過ごし、こまめに水分補給ができるよう、常に手の届くところに飲み物を置いておくこと。特に高齢者は水分を取るのが大変なので、常備しておくとよいだろう。

また、室内であっても熱中症になる危険性があり、とにかく避けなければならないのが「高温多湿」である。日本気象協会によると、最も注意すべきは「調理中」と「掃除中」。

調理中は熱が発生し、蒸気が噴き出すことがある。調理中は電子レンジ調理に切り替え、水分補給を心がけることが大切だ。

掃除中に特に注意が必要なのは、「廊下」「トイレ」「浴室」「脱衣所」「洗面所」で、エアコンのない場所が多い。

こうした場所を掃除するときは、つい夢中になってしまいがちだ。つまり、適度に休憩を取り、換気をして首を冷やしながら作業することが大切なのだ。

例えば、床を拭くときは、ペットボトルに飲料水だけでなく、水の入ったバケツを持ち歩く必要がある。

 

エアコンの効きが悪い? 室外機の「心臓部」…「周辺環境」を見直す。

 

熱中症対策に欠かせないエアコンだが、効きが悪くては意味がない。エアコンのホコリを払ったり、フィルターを掃除する人は多い。しかし、「エアコンの心臓部」である室外機はどうだろうか。

エアコンメーカーのダイキンによると、エアコンの効きが悪いと思ったら、「室外機周辺の環境を見直す」べきだという。

室外機はベランダに設置されていることが多い。外気温が34℃の場合、室外機と壁の隙間の温度は45℃近くまで上昇する。このように、室外機周辺の温度が高いと、運転効率が低下します。

 

室外機は日陰に設置するのがベストだが、どうしても動かせない場合もある。その場合は、室外機に直射日光が当たらないように「よしず」などで日陰を作るとよい。

また、室外機は室内の熱を室外に排出するため、遮ると再び熱気がこもってしまいます。室外機に荷物や植木鉢などを置いていないか確認してください。

10日夜も熱帯夜となるところが多い予想です。暑さは昼だけではありません。とにかくエアコンを適切に使って、枕元には飲料水を用意して寝床につきましょう。

 

まとめ

猛暑による熱中症のリスクを最小限に抑えるために、家の中を点検することは重要です。以下に、熱中症予防のための家の中の点検ポイントをいくつか挙げます。

  • 冷房の確認: 冷房機器が正常に動作していることを確認しましょう。フィルターが詰まっていないか、効果的に空気が循環しているかを確認します。もし問題があれば、専門家に点検や修理を依頼しましょう。
  • 遮熱対策: 外部からの熱を遮断するため、カーテンやブラインドを閉め、日差しを遮ることが重要です。特に直射日光の入る窓には、UVカットフィルムや遮熱カーテンを使用することを検討してください。
  • 室内温度管理: 室内の温度を適切に管理することも大切です。外気温が高くなる時間帯は窓を開けずに閉め、室内の温度上昇を防ぎましょう。また、扇風機や送風機を使用して風を循環させることで、快適な室内環境を作ることができます。
  • 十分な水分摂取: 熱中症予防のためには、こまめに水分を摂ることが重要です。家の中には飲み水が十分に用意されているか確認し、常に手軽に飲める状態にしておきましょう。
  • 室内の活動計画: 高温時には無理な身体活動を避け、涼しい室内で過ごすように計画しましょう。特に高齢者や体調の優れない人々は、冷房の効いた部屋で過ごすことが重要です。

これらの点検と対策を行うことで、猛暑による熱中症のリスクを軽減することができます。また、適度な休息や体の冷却、熱中症の症状に注意することも重要です。もし熱中症の症状が現れた場合は、すぐに医療機関に相談することが必要です。

 

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