1日15分の上下運動」で高血圧が改善…研究チームが血圧改善メカニズムを解明

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高齢になると気になる高血圧だが、高血圧を改善するメカニズムが解明された。

 

日本の高血圧患者は約4000万人。厚生労働省によると、「高血圧の人は血圧を改善すればよい」という。厚生労働省によると、「高血圧が完全に予防できれば、毎年10万人以上の人が死なずにすむと推定される」という。

 

高血圧の定義は、上の血圧が140以上、または下の血圧が90以上。正常値は上が130未満、下が80未満である。



高血圧の原因は、塩分の過剰摂取、肥満、飲酒、運動不足などである。高血圧が動脈硬化に進行すると、心筋梗塞、脳卒中、認知症などにつながる。

 

今回、国立障害者リハビリテーションセンターなどの研究チームは、原因のひとつである「運動不足」に着目し、適度な運動が血圧を改善するメカニズムを発見した。

 

知っておきたいポイントは以下の通り。

 

〇脳に「上下」の刺激

〇1日15分の運動でも効果あり

 

以上の2点について詳しく説明する。

 

1日30分の上下運動を週3日、1カ月続けると……。簡単な運動で血圧が改善する傾向



ある研究チームによると、高血圧のラット(マウス)を軽く走らせると、前足が地面に着地したときに頭部に約1G(重さ、重力)の刺激が加わる。この1Gは、人が軽いジョギングをしたときに頭部に伝わる刺激の大きさとほぼ同じである。

 

この運動は脳の組織液を動かし、血圧調節に関わる細胞を刺激し、血圧を上げるタンパク質の量を減らして血圧を下げることがわかったといいます

 

 

研究チームは、これは人間にも効果があると考えた。研究チームは、座面(人が座る部分)を上下に動かすことで、人の頭部に1Gの刺激が加わるように設計された椅子を開発し、20代から80代の高血圧の被験者27人を対象に実験を行った。

 

臨床試験では、被験者が座る椅子がリズミカルに上下した。大きな動きではないが、瓶を軽く上下に振る程度の動きで、頭部に1Gの力がかかるという。

 

この椅子に1日30分、週3日座ってもらい、このように頭部に刺激を加える臨床試験を約1カ月間行ったところ、試験開始前の平均最高血圧は「141.9」だったが、「132.9」まで改善した。しかも、その効果は治験終了後も約1カ月間継続した。

 

このような刺激は、ジョギングのような軽い運動でも、早歩きでも、足が地面に着地するときに加わるという。これまで、適度な運動が高血圧の予防や治療に有効であることは知られていたが、運動が高血圧を改善するメカニズムはよくわかっていなかった。今回の研究で、その改善効果のメカニズムが明らかになったということです

 

1日15分の上下運動が効果的… 日常生活に運動を取り入れ、健康増進を図りましょう。

 

では、このような運動を日常生活にどのように取り入れたらいいのかを見てみよう。

 

研究に携わった国立障害者リハビリテーションセンター臨床研究開発部の澤田泰宏部長は、「足が地面についたときに脳に伝わる刺激が重要」と話す。つまり、3センチ幅の上下運動を行うことで効果が期待できるというのだ。具体的には「ジョギング」「ウォーキング」「水泳」「水中歩行」などが効果的だという。

 

わざわざ運動するのは難しいという人には、もっと日常的にできるものがある。自転車に乗る」「階段を下りる」である。

階段下り」は、階段を上るのが難しければ、上りはエレベーターを使えばいい。しかし、下りは階段を使うのが効果的だという。また、「バランスボールに座って上下運動をする」のも効果的だ。澤田院長によれば、「これらの体操を10分から15分行うことで効果が期待できる」とのこと。また、澤田長は「これらの運動は継続的に行うことが大切ですが、日常的に気をつけながら、断続的に行うことも効果的でしょう」と話している。



この研究を通じて、澤田長は「さまざまな病気の原因となる高血圧を改善することで、病気の予防や治療につながれば」と語った。また、「将来的には、運動ができない人に脳への刺激をもたらす『疑似運動』によって高血圧を改善する治療法の開発も可能かもしれない」と指摘した。

  

「高血圧は万病のもと」といわれるが、高血圧を改善することは、その後に起こりうるさまざまな病気の予防にもつながる。日常生活に取り入れていきましょう。

 

(2023年7月11日16時30分頃放送「news every.」より)(「news every.)

 

まとめ

 

高血圧は、血圧が高い状態が続いていることを指します。高血圧になると、脳卒中や心筋梗塞などの重大な病気にかかるリスクが高くなります。高血圧によって最もリスクが高くなるのが、脳卒中です。収縮期血圧(最高血圧)が10mmHg上昇すると、脳卒中のリスクが男性で約20%、女性で約15%高くなります。

高血圧になる原因は、食塩のとりすぎ、肥満、運動不足、喫煙などが挙げられます3。高血圧は生活習慣病の一つであり、生活習慣を見直すことが大切です。また、生活習慣を改善しても血圧の高い場合は降圧薬を用いて治療します





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