「スマホを見ていると、いつの間にかまぶたがピクピク」「机で居眠りしてしまい起きると腕がビリビリ」。
よくあるこれらの症状は、実は神経痛の一種だそうです。
神経痛のなかには、脳卒中などの病気のサインが隠れている事もあるため、よくあるからと侮っていると命に関わる危険もあるのだとか。
そこで今回は、神経痛について専門医に教えてもらいました。
身体のSOS!危険な神経痛 神経の役割としびれる原因とは?
神経は大きく分けると全身に指令を出す中枢神経と身体の各所に情報を伝えたり受け取る末梢神経の2つがある。
さらに、末梢神経の中には冷たさや熱さ、痛みを感じる感覚神経と、全身の筋肉を動かすための運動神経がある。
このどこかに問題が起こるとしびれとか痛みといった症状になる。正座をした時はふくらはぎを圧迫し、神経が圧迫されたり血流が悪くなるのでしびれる。
身体のSOS!危険な神経痛 手がしびれる原因とは?
手足のしびれの中には侮ると危険な神経痛もある。
諸根さんは2年前から両手全体にしびれがあるという。
神経の分布図にしびれのあるところをマークしてもらった。
同じ色の部分は同じ神経が関連していて、原因は同じ色の範囲内の別の場所にある可能性があるという。
諸根さんの場合は脊柱菅狭窄症、胸郭出口症候群、肘部管症候群、手根管症候群の可能性がある。
神経伝導検査で脊柱菅狭窄症が考えられるので、首のMRI検査を行った。首の狭窄症が見つかった。
身体のSOS!危険な神経痛 手がしびれる原因 脊柱管狭窄
手のしびれに悩む諸根さんはMRI検査を受けた所、首の神経が圧迫される脊柱菅狭窄症が見つかった。
さらに、圧迫により神経が傷つき変色している部分が見つかった。
原因は首の骨の変形による脊柱菅狭窄症とわかり、今後は定期検査を実施し症状が悪化すれば手術も検討する必要があるという。
手がしびれる場合の主に下記の原因が考えられるそうです。
・首で起こる「脊柱管狭窄症」
首の骨の変形などで脊柱管という神経が通る管が圧迫され、腕全体のしびれにつながる病気だそうです。
・脇で起こる「胸郭出口症候群」
鎖骨から脇を通る神経が肩の筋力低下などで圧迫され、肩から手にかけて広い範囲のしびれにつながるそうです。
・肘で起こる「肘部管症候群」
加齢などの影響で変形した肘の骨が神経を圧迫し、小指から薬指にかけてしびれる事が多い病気だそうです。
・手で起こる「手根管症候群」
手首にある手根管というトンネルがむくみなどの影響で神経を圧迫し、親指から薬指にかけてしびれる事が多い病気だそうです。
神経の分布図で神経痛の原因を探る 右足がしびれる原因とは?
右の膝から足首にしびれや右腰に痛みがある五十嵐さんはMRI検査を行い、総腓骨神経が骨折や長時間の圧迫でしびれる障害だと診断された。
五十嵐さんは足を組むくせがあることから、今後は姿勢の改善と投薬で様子を見ていく。
腰の痛みの多くは脊柱菅狭窄症であり、歩くと足のしびれや痛みがある場合その可能性が高くなる等と解説。
しびれ・マヒ・けいれん 身体のSOS!危険な神経痛、もも裏のしびれの原因とは?/椎間板ヘルニア/女性に多い 手根管症候群
榊原郁恵は座っている時に腿の裏にしびれの経験があると話し、専門家は椎間板ヘルニアで現在は自然治癒された可能性がある等と話した。
通常立っていると首の重さの負担は4キロから6キロなのに対し、猫背になることで12キロにまで増加するため、姿勢が最も大事で無理な姿勢をせず筋肉を維持することが重要だと話した。
女性に多い手根管症候群を放置すると手に力が入らなくなる等の影響があるという。
手に力が入らなくなる手根管症候群にいち早く気付くためのセルフチェック法/身体のSOS!危険な神経痛 目のピクピクの原因とは?
放置すると手に力が入らなくなる手根管症候群のセルフチェック法は手の甲を胸の前で合わせ30秒間キープすることである。
この時親指から薬指にしびれを感じる場合手根管症候群の可能性が高い
目がピクピクする現象はストレスや疲れで起こる場合が多く、休息を取ることで改善するが、脳の血管が顔の筋肉を動かす神経を圧迫し痙攣が止まらなくなる場合もあるという。
足の神経痛 閉塞性動脈硬化症
閉塞性動脈硬化症は動脈硬化が強くなると血管が細くなりしびれる症状で、放置すると足の血管がつまり足の壊死などに繋がる場合がある。
足のしびれに加え冷感を感じる場合に閉塞性動脈硬化症や糖尿病の可能性がある。
身体のSOS!危険な神経痛 上半身の神経痛 狭心症
突然片方の手がしびれ範囲が広がっていく場合、脳梗塞や脳出血の可能性があり直ちに病院に行く必要がある。
手でなくても首・胸等の痛みやしびれの場合狭心症等の心臓疾患の可能性がある。
しびれ・マヒ・けいれん 身体のSOS!危険な神経痛
専門家は神経痛は早期発見により改善するものが多く、狭心症の段階であればカテーテル治療や閉塞性動脈硬化症も治療で回避できる等と話す。
神経痛を防ぐには
神経痛を予防するには、普段から姿勢に気をつける事が大事だそうです。
例えば、首がまっすぐな時にかかる負担は4〜6kgなのに対し、猫背などで首が15度傾くだけで、かかる負担が12kgになってしまいます。
そのため、姿勢が悪い状態が続くと、首や背骨の負担となり、脊柱菅狭窄症や椎間板ヘルニアなど神経痛の原因につながってしまうのだとか。
また、しびれや痛みなどがある場合は、早めに病院へ行き検査を受ける事が大切だそうです。