工芸品ではないのですが、岩手県といえばチャグチャグ馬コのことは、
ニュースなどで知られていると思います。
チャグチャグ馬コの期限は、古来より牛と共に農耕に欠かせない家畜
といえば馬でした。
大型の優秀な馬を南部駒と言い、南部藩では日頃の労働の感謝の意味を
こめてこれ村民が鬼越蒼前神社から盛岡八幡宮までの15kmの距離を
綺麗な飾りつけした馬たちが鈴の音を響かせながら練り歩くのです。
このチャグチャグ馬コは、
「残したい日本の音風景100選]に選ばれました。
今に使われる装束は、馬の世話をされている方々が作られています。
6月に岩手に旅行に行かれる方がおられましたら
ぜひ見学に行って自分の目で見てくださいね。
昔の懐かしさを感じると思いますよ。
次に南部鉄器の話をさせていただきます。
南部鉄器
南部鉄器は、 17世紀中頃南部藩主が 京都から盛岡に釜師をまねき
茶の湯釜を 作らせたのが始まりだそうです。
良質な原材料に恵まれたこと 藩が保護育成に努め
各地方の窯師を招いたのです。
皆さんに知られている南部鉄瓶は18世紀になって
茶釜を小ぶりにして作られたものです。
終戦後アルミニウム製品に押され南部鉄器の需要が減りの職人も
高齢化し衰退していたが、上海万博でプアール茶に相性が抜群だと
評価されて南部鉄瓶は、ヨーロッパでも需要があり 海外でも、
その芸術性が認められ輸出にも力を入れている。
鉄瓶で沸かすと鉄分が溶けてその湯をお茶とかコーヒー、紅茶に使う
と貧血防止に良いと聞いたことがあります。
そんな話を 聞くと南部鉄瓶を 欲しいなと思うんですが、正直に言うと
値段が高いのでいつか私の希望する値段なら ほしい・・・です。
日本の伝統工芸を伝えていくためには 若い職人に技術を教え育ててい
くことが大事なことですね。
日本の工芸品のことを書いていて思ったのですが、小規模のお店をやり
ながら自分たちで手作りの工芸品を長年作ってこられた方々の中でも跡
継ぎ、資金面でやって行けなくてやめて行かれる方もたくさんおられる
と思います。
素晴らしい工芸品を作りながら 仕方なく止めていかれる方々のために
後押しをすアドバイザーになる人たちがたくさん出てこられたらいいで
すね。
あけび蔓細工
あけびの蔓細工は、江戸時代の末に岩木山麓の嶽温泉で湯治客への
土産品として作られたものです。
山々に自生するあけびの蔓を採取して炭かご、手提げかごを作ったのが
始まりだそうです。
あけびの蔓の特徴は、日本各地には古くから自生し
秋には紫色の卵形の果実を実らせます。
種類としては葉が三枚のミツバアケビが最も適しているそうです。
①山から採集されたつるは3年以上乾燥させる。
②とってきたつるを小刀や包丁で節を取り滑らかに
する作業
③水や熱湯にひたし柔らかくする。
④柔らかくなったら かご、カバンなどに編んでいく。
⑤編み方にも30種類以上の編み方があり
製品によってはいろんな編み方を取り入れているそうです。
蔓を採取して品物として形を作っていくのにたくさんの時間と手間がか
かりますが、出来上がった作品には独特な味があり、使い込むことによ
って艶や風味が生まれます。
岩谷堂箪笥
起源は、平安時代後期。藤原清衡が産業奨励に力を注いだことから、
欅や漆、鉄の産地だった岩谷堂地区で箪笥づくりが始められました。
その後 今から210年前の江戸中期に衰退した木工品を岩谷堂城主
岩城氏が米だけに頼る経済から脱皮するため、抱え職人の
三品茂左衛門に車付の箪笥を作らせた。
一方、彫金金具は、文政年間、徳兵衛という鍛冶職人が研究考案したも
のを現在伝承しています。
昭和57年に、国の伝統的工芸品の指定を受け、箪笥の表層部には
木目の美しい欅、引出しの内部には狂いの少ない桐が使われます。
その上に丁寧に漆を塗り重ね、絵模様を打ち出した手打金具を取り
付け重厚かつ優美な和箪笥に仕上げられます。
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