子宮頸がんの予防法とは? 検診とワクチン接種のおすすめ

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子宮頸がんは、たまに耳にするがんの一つではあるけれども、なかなか自分のこととしては考えられない。

また、子宮頸がんのほかにも、婦人科のがんとして子宮体がんや卵巣がんがあります。

いったい何が違うの?そんな皆さんのために、今日は婦人科がんの専門医である 奈良県立医科大学産婦人科 准教授 川口龍二先生をゲストにお招きして、子宮頸がんとはどういう病気 なのか教えていただきたいと思います。

川口先生、よろしくお願いいたします。

 

まず子宮頸がんとはどういう病気なのでしょうか?

子宮頸がんは、その名の通り子宮に発生するがんです。

子宮は赤ちゃんが宿る部分ですが、全体として中が空洞の西洋ナシのような形をしています。

その子宮の入り口部分にできるがんが子宮頸がん。

奥のほうにできるがんが子宮体がんです。

一見 発生する場所が違うだけに思えますが、その発生原因や進行の仕方などは全く異なります。

特に子宮頸がんは検診で発見されやすい。

早期に発見し、治療すれば予後がよいがんであると言われています。

ただし、進行すると治療しづらいことから早期発見が極めて重要です。

 

どのぐらいの人が子宮頸がんになるんでしょうか?

はい。子宮頸がんは働き盛り、子育て世代の特に若い女性で増加しています。

一般的に原因のウイルスが性交渉の経験を通じて罹患するため、20歳を過ぎた年代から罹患が増え始め40歳代が一番のピークですが、50歳代以上でも見つかることがあります。

2018年のデータでは日本人女性では一年間でおよそ11,000人が罹患するとされており、子宮頸がんと子宮体がんを合わせ、女性で第三位のがんです。

 

子宮頸がんは防ぐことができるんでしょうか?

はい。子宮頸がんの予防としては二種類の方法があり、一つは、ワクチンを接種することで 原因であるウイルス感染を防ぐ方法です。

もう一つは子宮頸がん検診です。がんになる前に発見することで、がんへの侵攻を防ぐ方法です。

 

子宮頸がんのワクチンについて教えてください。

子宮頸がんは、その原因の多くがヒトパピローマウイルス。

いわゆるHPVであることが知られており、HPV感染を予防するワクチンが開発されています。

現在使用されているHPVワクチンは、子宮頸がんの原因の50から70%を占めるタイプのウイルスの感染を防ぐことができます。

まれにワクチンの副反応が疑われる症状も報告されており。厚生労働省には相談窓口が設置されています。

現在日本では小学6年から、高校一年の女子は公費負担にて無料でワクチンを接種することができます。

2022年の4月からは、厚生労働省からも積極的な干渉が再開されました。

希望される場合は、お住まいの市区町村の予防接種担当課にお問い合わせください。

ワクチン接種で100%防げるというわけではないため。このワクチンと共に定期的に子宮頸がん検診を受けることが大切となります。

 

それではその子宮頸がん検診について教えてください。

はい。20歳以上の女性を対象に、各自治体で子宮頸がん検診を行っています。

ほとんどの市町村では、がん検診の費用の多くを公費で負担しておりがん検診を受けることができます。

厚生労働省では2年に一回の子宮頸がん検診を推奨している。

子宮周辺の触診。細胞診という粘膜をこする検査が行われます。細胞診はほとんど痛みもなくて1分程度で終わります。

 

若い方などは婦人科の検査に少し抵抗がある方もいる と思いますが、その点はいかがでしょうか?

はい、そうですね。確かに抵抗感を覚える方はいると思います。

しかし、検診自体は内診を含めて5分程度で終わるため、あまり不安に思わず まずは一度行ってみてほしいと思います。

中には女性の先生を選べる病院や検診センターもありますので、気になる方は予約時に確認してみましょう。

 

子宮頸がんになったら妊娠出産はどうなるんでしょうか?

初期の病変であれば、妊娠の可能性を残す治療方法を選択できる可能性があります。

もしも妊娠中に子宮頸がんが見つかったとしても、多くの場合は出産が可能です。

ただし、進行期や。発見された妊娠週数によって、管理方法は異なります。

他のがんに比べてちょうど妊娠出産する年代に多いがんであることからも早い段階で見つけることが大切です。

 

最後に子宮頸がんを予防するために私たちが行うべきことを教えてください。

繰り返しになりますが、子宮頸がんの予防にはワクチン接種と定期的な検診が重要です。

また、喫煙も子宮頸がんの発生を高める原因と考えられているため、禁煙も大切です。

ぜひ定期的な検診をお願いしたいと思います。

皆さんも、自分の体や身の回りの家族の健康に日頃から関心を持ち、定期的な子宮頸がん検診を心がけましょう。

万が一、今日 先生に教えていただいた症状に気がつくことがあれば、早めに専門医に診てもらうようにしましょう。

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