夜は湿度が高く、寝苦しい季節が続く。
〇そんな時期、 “最も短い “睡眠時間。
〇寝苦しさを解消するには?
上記のポイントを詳しく解説します。
平均睡眠時間」は6月が一番短い? その理由とは?
22日、街の人に最近の睡眠習慣について聞いてみた。
会社員(40代)
蒸し暑い日が続くと寝つきが悪く、夜中に目が覚めることがある。疲れが全然とれなかったり、少し動いただけですぐ疲れたりする。”
会社員(50代)
あまり毎日眠れないことが多い。健康診断に行ったら血圧が高くて……。ちゃんと眠れるようにしたいです。
今、暑くなり始める5月、6月、7月に睡眠時間が減るというデータがある。
睡眠時間測定アプリ「睡眠ランキング」を開発する会社が、約2000人を対象に調査を行った。その結果、月平均睡眠時間が最も長かったのは11月の6時間15分、最も短かったのは6月の5時間56分だった。6月は11月よりも睡眠時間が19分短いわけです。
久留米大学学長で日本睡眠学会会長の内村直尚氏によると、6月21日の夏至と冬至では、日の出から日没まで太陽が出ている時間に5時間の差があるという。
睡眠を誘発するメラトニンというホルモンは、光が消えてから分泌される。つまり、体のメカニズムからすると、日の入りが遅くなればなるほど、眠気が発生する時間も遅くなっていくというわけです。
気温の上昇とともに睡眠障害は増加し、熱中症の危険性も高まる……。
この時期の睡眠不足については、さらなる注意が必要なことがある。
岡山大学の鳴海大輔教授は「気温の上昇とともに睡眠障害が増える危険性がある。熱中症と同様、睡眠障害にならないよう注意が必要です」と呼びかけている。
睡眠不足になると日中に疲れやすくなり、日中の活動中に熱中症になる危険性がある。だからこそ、十分な睡眠をとることが非常に重要なのです」。
この時期の睡眠時間を短くする要因は他にもある。街では次のような声が聞かれた。
会社員(30代)
蒸し暑くなってきたので、夜エアコンのタイマーが切れるとすぐに目が覚めてしまう……。暑くて眠れない。やっぱり気温が高すぎるんです。”
今は梅雨の真っ最中で、湿度が非常に高く、夜はじめじめと不快な状態が続く。鳴海教授によれば、このような環境では寝苦しくなり、寝床に入っても眠りにつくまでに時間がかかるという。
特に気温が25℃を超えると睡眠の質が悪くなる。そのため、就寝時27℃、朝25℃を超えると、寝苦しさ、暑さで夜中に目が覚める、朝早く目が覚めてしまうといったことにつながる。
寝苦しさを軽減する エアコンは「つけっぱなし」がベター? 就寝前の「スマホ」は要注意。
寝つきの悪さを解消するには、具体的にどのような対策をとればいいのだろうか。
鳴海教授によると、湿度や室温の調整には「エアコンのつけっぱなし」が有効だという。タイマーにしておくと、タイマーが切れた後に暑くて目が覚めてしまいます。室温が安定しないので、夜も安眠できない状態になります。
エアコンをつけておけば、安眠を保つことができる。
一方、エアコンをつけっぱなしにすると、朝寒くて風邪をひくという人もいる。
最近のエアコンには「睡眠モード」という就寝時の機能がついている機種が多い。これは、就寝時に部屋が涼しく快適で、朝寒くないように室温を調整する機能である。
睡眠モードがないエアコンの場合、環境省は就寝時の設定温度を28℃にすることを推奨している。あくまで「推奨」なので、各自が快適な温度に設定し、エアコンをつけっぱなしにすることが大切だ。
また、最近は日の出が早い。対策としては「遮光カーテン」も効果的だ。部屋を暗くすることで、途中で目が覚めるといったことを防げます。
また、脱水症状を防ぐために、寝る前に水を飲むことをお勧めする。
さらに、睡眠学会理事長の内村さんは、寝る前のスマートフォンの使用を控えることを勧めていると話しています。
スマートフォンから発せられる “ブルーライト “は、寝る前に見ると入眠を難しくする。同氏は、”寝る1時間前から “スマートフォンを見るのを控えるべきだと提案した。
同様に、就寝直前のゲームやパソコン、コンビニなど光のある場所への外出も控えた方が、ぐっすり眠れるという。
現代人にとって、スマホやコンビニが欠かせない生活インフラであることは間違いない。一方で、健康のためには良質な睡眠を取り続けることも大切だ。「時は健康なり」と考えている。この時期、ぐっすり眠れる工夫をしていきたいものです。
まとめ
気温が上がるに従って睡眠障害は増えていく危険性があります。寝不足になると、昼間に疲れやすくなり、昼の活動時間に熱中症になる危険性があるということです。だからこそ、十分な睡眠時間をとることが非常に大切になります。
(2023年6月22日16時30分頃放送「news every.知りたい!」より)