訪日外国人旅行者数が半年で1000万人を突破したというニュースがあった。日本政府観光局によると、6月の訪日外国人客数は207万3300人で、前年同月比28％減となり、新型コロナウイルスの感染拡大で大幅に減少した2020年2月以来の200万人超えとなった。2023年1月から6月までの累計は1,071万2,000人で、上半期に1,000万人を超えた。
国・地域別では、韓国が最も多く、次いで台湾、アメリカとなっている。
韓国人観光客が多い理由のひとつは、アクセスの良さだ。福岡とソウルは飛行機で1時間、高速船で3時間という好立地だ。片道運賃は10,000円から15,000円（季節によって異なる）で、国内旅行とほぼ同額である。
また、韓国人は何度も日本を訪れる傾向がある。距離が近く、空路・海路が多く、LCCの便数も多いため、安く快適に日本を訪れる韓国人が多いのだ。
新型コロナウイルス問題の終息とともに、インバウンド旅行も活気を取り戻しつつある。今年上半期の訪日外国人数は、2019年以来4年ぶりに1000万人を突破した。東京・銀座の「コメ兵銀座本店」では、外国人観光客の最高購入額は総額2900万円。単品ではエルメスのバッグが2500万円だった。
訪日外国人1000万人突破： なぜ2500万円のバッグが売れるのか？
銀座のコメ兵で3200万円のエルメスのバッグを買った外国人観光客がいた。シンガポールから来た若い男性客は、この店で最も高価なF.P.ジュルヌの腕時計とバーキンのバッグを取り置きした。前者は6,500万円で、10年に1度あるかないかの超高級品。後者も3000万円。
この日、10回目の来日という香港の女性は72万円のエルメスのバッグを購入した。フィリピンで不動産会社を経営する女性は、車を5台持っているという。この日は純金とダイヤモンドの指輪を合計39万円で購入。最近は爆買いするよりも、1つの商品をじっくり吟味する傾向にあるという。
日本経済新聞担当記者、飯島啓太郎！インバウンド回復キーワードは3つのR
日経ヴェリタスの飯島記者によれば、キーワードは “3つのR “だという。1つ目は「Rich」で、1人当たりの旅行消費額が4割増と富裕層の消費が高い。2つ目はRepeatである。訪日外国人の6割が過去に日本に来たことがある。3つ目は「リベンジ」。コロナ事故で日本に来たがっていた人たちが、リベンジで消費している。円安も財布の紐を緩めた。
コハダから鬼滅の刃まで、リッチな外国人観光客が急増した！
丘さんたちは、銀座のハイブランドに並ぶのは外国人観光客ばかりで、気軽に店に入れなくなったと話していた。飯島さんが銀座の寿司屋を取材すると、コハダを頼む客が増えたという。中には、はだてのウニを頼む人もいる。コロナ前の2019年は外国人観光客が3000万人を超えていたが、今年は半年で1071万人。消費額は約1兆2052億円、1人当たり20万5000円で95％まで回復している。インドネシアからの観光客が、ロンシャンのバッグを探しに来たという。イスラエルでは、日本は行きたい国の上位に入る。
スペインからの観光客は、日本のアニメのフィギュアと浴衣を買ったという。彼は、コロナ以前から日本に来たかったので、渡航制限が解除された後、すぐに飛行機とホテルを予約したそうで、ユニクロの値段はスペインでは3倍だったという。インバウンドを取材してきた飯島氏は、東京五輪に向けて政府が日本でのPR活動を強化しており、その効果で日本への理解が深まっていると説明した。また、来日理由に円安はあまり関係ないのではという質問には、円安は魅力的であり、目的を持って来日し、為替レートが安いとわかると財布の紐が緩むと答えた。テレビ東京の豊島キャスターは、「コロナ以前、訪日客は約5兆円の買い物をしていた。日本経済の年間GDPは500兆円以上なので、その1％に相当し、日本経済の成長を後押しできる規模」と語った。訪日外国人旅行者の国・地域別ランキングでは、韓国が1位、中国が5位となっており、「今後、中国人観光客が戻ってくれば、日本経済の押し上げ効果は拡大する」と述べた。
まとめ
2023年時点で訪日外国人富裕層は1,000万人を超え、数千万円相当の宝飾品やバッグが販売されることになり、経済的には非常に有利な結果となる。訪日外国人旅行者の増加は、日本の観光産業と高級品市場に大きな恩恵をもたらすだろう。
富裕層の観光客が増えることで、高級ブランド品や高級品、特にジュエリーやバッグなどの高級品の需要が高まり、大きな売り上げを記録することが予想される。これは日本経済にとっても重要なファクターとなり、地域経済の活性化にも貢献するだろう。
訪日外国人旅行者の増加は、日本の観光地や文化にさまざまな影響を与える。多様な文化を持つ外国人観光客との交流を通じて、日本の国際的な魅力が高まり、観光資源の多様性がより広まるだろう。
しかし、そのような状況下においても、持続可能な観光開発と地域環境の保護は重要な課題である。観光の発展とともに、適切な規制や環境への配慮が必要である。また、地域によってはオーバーツーリズム（過剰な観光客）が問題となることもあり、バランスを保つ必要があるだろう。
以上のように、豊かな訪日外国人旅行者の増加は、日本経済にとって大きなプラス要因となるが、持続可能性とバランスが重要な検討課題となるでしょう。
