福井の温泉で基準値の2300倍の「レジオネラ属菌」。実は家庭でも注意!

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福井県あわら市の温泉施設で、基準値のおよそ2300倍のレジオネラ属菌が検出されました。この施設は現在営業を休止しています。また、利用者20人から体調不良の申し出があったと明らかにされています

 

レジオネラ属菌は、お風呂や加湿器内で増殖しやすく、

過去には家庭用の超音波式加湿器を原因としたレジオネラ症の死亡事例が発生したことがあります。そのため、家庭でも以下のような対策が推奨されています。:

  • 浴槽のお湯は毎日入れ替える。
  • 身体を洗ってから浴槽に入る。
  • 使用後はしっかり掃除する。
  • 浴室を換気する。
  • 定期的に蛇口やシャワーヘッドを掃除する。
  • 循環式浴槽はメーカーの指示通り、定期的に正しく掃除する。
  • 60℃以上でレジオネラ属菌は殺菌される。

これらの対策を適切に行うことで、レジオネラ属菌による感染症を防ぐことが可能です。安全に温泉を楽しむためにも、これらの対策を心掛けてください。

レジオネラ属菌とは、

自然界(河川、湖水、温泉や土壌など)に生息している細菌で、感染するとレジオネラ症を引き起こします。レジオネラ属菌は現在までにおよそ60種類が知られており、その中でも、レジオネラ・ニューモフィラは、レジオネラ肺炎を引き起こす代表的なレジオネラ属菌の1種とされています。

レジオネラは2 – 5 µm 位の好気性グラム陰性の桿菌で、一本以上の鞭毛を持っています。通常の細菌検査用培地では生育しないが、これはグルコースなどの糖を利用できない事に起因します。このため培養の際には、レジオネラがエネルギー源および炭素源として利用できるシステインやセリン、スレオニンなどの特定のアミノ酸を加える必要があります。

また、レジオネラ属菌はしばしばアカントアメーバなどのアメーバ類に寄生していることが知られており、この生活様式が衛生学上、レジオネラを除去しにくいことに関わっています。

感染すると、重症の肺炎を引き起こす「レジオネラ肺炎(在郷軍人病)」と、一過性で自然に改善する「ポンティアック熱」が知られています。

 

他にも温泉施設でのレジオネラ属菌による感染事例が報告されてる。

以下にいくつかの事例をご紹介します:

  • 埼玉県狭山保健所:平成24年11月30日から平成24年12月17日にかけて、患者8人のレジオネラ症発生届があり、患者全員が同所管内の日帰り温泉施設を利用していした。
  • 静岡県:2000年に、レジャー施設で温泉利用者23人がレジオネラ属菌に感染し、うち2人が死亡しています。
  • 宮崎県:2002年7月に循環式入浴施設でレジオネラ症集団感染事例が発生しました。発熱、肺炎、咳、頭痛などを呈した295名の発症者(患者および疑いを含む)が報告され、37%が入院し、そのうち7名が死亡しました。

これらの事例は、温泉施設での衛生管理とレジオネラ属菌対策の重要性を示しています。

 

レジオネラ症は、レジオネラ菌によって引き起こされる肺感染症で、以下のような症状があります:

  • 頭痛
  • 体の痛み
  • 悪寒
  • 発熱
  • 息切れ
  • 胸痛
  • 吐き気、嘔吐、下痢などの消化器症状

これらの症状が現れた場合は、医療機関にお問い合わせください。また、レジオネラ肺炎は重篤な肺感染症であり、治療しないと生命を脅かすさまざまな合併症を引き起こす可能性があります。これらには次のものが含まれます:

  • 呼吸不全:これは、肺が体に十分な酸素を供給できなくなったときに起こります。肺が二酸化炭素を効率的に除去できない場合にも発生します。
  • 敗血症ショック:これは、血圧が急激に低下し、重要な臓器、特に腎臓や脳への血流が減少したときに起こります。
  • 急性腎不全:これは、正常な機能を果たす腎臓の能力が突然失われることです。

レジオネラ菌は60℃以上で殺菌されるため、予防策としては水の温度を20℃以下または60℃以上に保つことが推奨されています1。また、診断には身体検査、血液検査、および尿培養が含まれます。治療法としては抗生物質が使用されます。

 

レジオネラ属菌は自然界に広く存在する細菌で、温泉施設だけでなく、家庭でも注意が必要です。

レジオネラ症は、レジオネラ属菌に感染することで発症する感染症です。主な症状は、発熱、頭痛、筋肉痛、倦怠感などです。重症化すると、肺炎などの呼吸器症状を起こすこともあります。

レジオネラ属菌は、温度20〜45℃で増殖し、エアロゾル(目に見えないほどの細かい水滴)を吸い込むことで感染します。家庭では、以下の場所が感染源になりやすいと言われています。

  • 加湿器
  • 風呂(ジェットバスなど)
  • 水道管(追い炊き配管など)
  • クーラー
  • プール

家庭でレジオネラ症を予防するためには、以下のことに注意しましょう。

  • 加湿器は、毎日水を交換し、タンクやノズルを定期的に洗浄する。
  • 風呂は、毎日湯を替え、浴槽や浴室内を清掃する。
  • 水道管は、メーカーの取扱説明書に従って定期的に洗浄する。
  • クーラーやプールは、清掃や消毒をきちんと行う。

また、高齢者や免疫力が低下している人は、レジオネラ症にかかりやすくなるので、特に注意が必要です。

福井県あわら市の温泉施設で検出されたレジオネラ属菌は、基準値のおよそ2300倍という非常に高濃度でした。今後も注意が必要です。

家庭でレジオネラ症を予防するためには、日頃からこまめな清掃と消毒を心がけましょう。

 

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