群馬県の伝統工芸品

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群馬県で有名な前橋祭りや高崎祭りなどのイベント。また三福温泉や敷

島温泉など無数の温泉地も有するエリアで、湯治に足を運ぶ観光旅行者

も多い。赤城山や碓氷峠など四季折々の自然を楽しむことのできスポッ

トや、富岡製糸場と絹産業遺産群は、ユネスコ世界遺産に登録されるな

ど 様々な楽しみを見出すことができるだろう。桐生市のうどんや焼き

まんじゅうなどの地方グルメも充分満喫できる。

それでは、群馬県の伝統工芸品の話について述べます。

 

高崎だるま

鮮やかな赤色が印象的な高崎だるまがありますね。だるまさんの顔に

は、日本の吉祥である「鶴」「亀」が描かれているので「縁起だるま」

「福だるま」ともいわれています。

高崎だるまの歴史ですが、二百数十年前、豊岡村の山縣友五郎が始めた

とされています。稲の収穫や麦まきが終わった秋から翌年の春にかけて

作られていましたが、友五郎が始めたころは、色塗りに使う材料が簡単

に手に入らないために生産量は、少なかったのです。1859年の横浜

港の開港でだるまの生産が盛んになりました。というのは海外からス

カーレットという赤の顔料が輸入されるようになったからです。

だるまの広まりは、江戸で天然痘という伝染病が流行したときに 庶民

は病を恐れ、願掛けをおこなていたそうです。赤いものが邪気をはらう

と信じられていたために 赤く塗られただるまが疱瘡よけとして求めら

れるようになっていったのです。流行時には、子供の枕元に置かれてい

たと言われています。

平成5年には、群馬県ふるさと伝統工芸品に指定されています。平成1

8年には、地域団体商標制度で県内初となる商標登録を受けています。

七草大祭の1月7日の縁日は、「だるま市」が開催され、暗くなってか

らも、とても盛り上がりを見せています。

 

桐生織物

桐生織物の始まりは、古く 1300年も前、朝廷に仕えていた桐生出

身の男性が養蚕や機織に優れた官女「白滝姫」に恋をして故郷に連れ

帰って技術を伝えたのが始まりといわれています。奈良時代の712年

に朝廷に「あしぎぬ」を献上している記録が残っているのです。鎌倉時

代末期には、新田義貞の軍旗に使われたそうです。また徳川家康に関が

原の合戦用の旗絹を大量に献上したといわれています。その後 京都、

大阪、江戸、堺、近江などの取引が活発になり「西の西陣、東の桐生」

と全国に知られるようになりました。

現在は、和装離れから桐生織りは苦境に立たされている。品種の多く、

生産量の少ない付加価値の高い先染めジャカード織物、先端科学技術を

導入した新製品でセンスの良いデザインや文様が作られています。

 

群馬のこけし

群馬県は、全国一の生産を誇るこけしの産地です。東北地方のこけし

は、伝統こけしで、群馬県のこけしは、近代こけしと呼ばれる創作こけ

しです。東北こけしは、特定の形や模様が決められていて、群馬の「近

代こけし」は、形にとらわれない自由で新しい図柄が特徴です。群馬の

こけしの主な原木は、みずき、桜、ケヤキ、栗といった木が使われてい

ます。アニメのこけしや動物の型など多彩なこけしなどがあります。生

産者組合では、品質・意匠の改良と技術の向上のため、毎年コンクール

を開催しています。伝統こけしを見慣れたものから見れば、「これは、

もうこけしの域を超えているのでは・・・」という言葉が出てきそうで

す。「卯三郎こけし」では、木製フィギュアとも言うべき作品を多く手

がけていてファンも多く人気になっています。

 

伊勢崎絣(いせさきかすり)

古くから農家の自家用の織物として生産されていたものが、17世紀に

産地として確立されました。1975年経済産業省指定伝統工芸品に指

定されました。先染め糸の織物である丈夫さや色持ちのよさなどから、

親しみやすい普段の着物として愛用されています。現在は、着物だけで

なく 洋服、日傘などにも使われています。染色は、古来から藍染が使

われているので色合いも素敵です。職人さんたちが、全身全霊で作られ

たものだから値打ちがあるものだと思います。

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